未来のお話 18 ページ4
「じゃあ、若葉。またな」
「仕事に没頭して倒れんじゃねーぞ」
会場前で、金田一と国見がAに手を振る。
帰る方向がAだけ全く違うため、現地で集合して現地で解散する予定だったのだ。
「もうそんなヘマしないよ……多分」
「最後の多分で一気に信用度下がったな」
目を逸らしたAに、国見がすぐさまつっこむ。
まだまだ駆け出しであるAは、仕事が来れば基本的に断れない。
むしろ、仕事をいただけるだけありがたいのだ。
多少無理してでも仕事を入れないと、一人暮らしはキツかった。
それを、金田一と国見には勘づかれていたのだろう。
いや、長年の勘かもしれない。
マネージャー時代からの自分の行いを振り返れば、心配されるのも無理はなかった。
「まあでも、程々に頑張れよ。応援はしてるからさ」
「うん、ありがとう。金田一」
それでも、自分の夢を応援してくれる。
音楽の道へ進むと決めてから、2人は心配しつつも決して無理だと諦めさせるようなことはしなかった。
それは、今でも変わらない。
素直に応援してくれる金田一も、心配の方が先に出る国見も、あの頃とは何一つ変わらなかった。
本当に、素敵な仲間を持った。
そう改めて実感したAは、2人に向けて自分に出来る精一杯の笑顔を向けた。
「あなたの応援歌になりますように。これからも応援よろしくね!」
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あ(プロフ) - 今日全て読み終わりました!読み始めたら止まらなくてここまで没頭して読んだのは初めてです!本当にこの作品が過去1好きです!ドストライクです!!よかったらpixivでのアカウント教えていただきたいです! (2月29日 21時) (レス) @page19 id: e85c9fbf78 (このIDを非表示/違反報告)
にろちゃん - 完結おめでとうございます!すごく読んでて面白かったです! (6月28日 21時) (レス) @page19 id: 6a8e0333e2 (このIDを非表示/違反報告)
フェアリー(プロフ) - 完結おめでとうございます。とても面白かったです! (2023年4月16日 18時) (レス) @page19 id: ebc545326a (このIDを非表示/違反報告)
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