密恋 2 (ページ8)

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部長に立ち上がらせてもらった手は
しばらく離れることはなくて
これは..忘れているのか
繋がれてるのか..

ただ、この手が暖かくて優しいって事

階段のひとつ下を降りる部長をちらり見る

斜め後ろから見るその横顔は
どっからどう見てもかっこ良くて非の打ち所が無い

寄りかかりたい..

.....わっ！
何言ってんの

馬鹿なことを一瞬本気で考えてしまって
繋がれた手をサッと離した

「ぶ、部長？」

「なに」

「今から間にあいますかね..」

「は？」

「あとお昼休憩一時間もないですよ..」

手首の時計をチラリ

「注文しとく」

「行きつけですか？」

「この前のとこ」

「あぁ！美味しかったですよね！」

「な」

階段を降りながらすぐ予約の電話

「大丈夫でした？」

「ぎり2席」

「ついてますね」

「日頃の行いがいいからね」

「ふ。」

「笑い起きるとこじゃねぇんだけど？
出来ない部下の片付け仕事どんだけ頑張ってるか」

「. . あ
それを言われてしまうと何も言うことありません」

「だろうね」

「でも..
部長って、ちょっとイメージ変わりました」

「何よイメージって」

「怖い」

「はぁ？」

「でも..優しい」

「ふ。どっち
ま、お前にどう思われようが関係ないけどね」

「...ハィ」

ハィってなんだろ？

私がどう思おうとお前に興味なんてないからどうでもいいという事ですね。。うん。