T ページ6
「何が好きなの？
あぁ、でもこの時間からじゃ選べねぇか」
「どこでも良いですよ？私好き嫌い無いです」
「そ？んじゃ知りあいんとこでもい？
そこなら結構ちけぇの」
「こんな時間からいいんですか？」
「そこ三時くらいまでやってから平気
明日も仕事あんの？」
「あ、遅番なので2時からです」
「おぉ。んじゃ、一緒に夜更しだな」
「あ、はぁ...」
知り合いですか？ってくらいなこの距離感
なんだろな
「ほら、早く支度」
「あ、え？あ、はいっ」
慌ててコートとバッグをとって
社員用の裏口から出る
「うーわ、さみぃ」
大野さん、薄着！
「マフラーいります？」
そう言って首から取って渡そうとすると
「んふ。
藍田っちが風邪引くでしょ」
藍田っち...(笑)
フニャンて笑って私の首にぐるぐる巻き直す
「さっきから思ってたんですけど
私の呼び名自由すぎません？」
「ぁぁ？何か文句あんの？
俺の自由だべ」
「ま、そうですけどぉ
なんか、ほんとに嵐さん？って感じです」
「オーラねぇって？」
「何か。フツー過ぎて...」
「フツーでしょ
オッサンだもん35だよ?」
「っぇ？！そんな？！」
「ちょ。コラでけえ声出すなぁ」
「っは、ゴメンナサイ」
こんな会話をして歩いてたらあっという間についた魚の美味しそうな小さい和食のお店
店の中に入ると
若めの店長さんが
出迎えてくれる
「奥の部屋使っていいよ」
「ん、あんがと
適当に頼んだ
新鮮なやつ」
「ハイよ」
奥の個室に入る
「魚料理ですか？」
「そ、釣り仲間」
「へぇ。釣りもやるんですね」
「一緒に行く？」
「え？どこに」
「だぁから、つ、り」
「行きませんよ(笑)
彼女とか誘ったらとうですか」
「ちょっと、さらっとデートの誘いことわるんじゃないよ」
「またぁ！冗談やめてください」
「なんで冗談って思うの」
「そりゃ、普通に考えたらおかしいでしょぉ
分かってます??大野智ですよ?」
「だから?差別すんなよひでぇな」
「いや!いやいやいやいや!とう考えてもナイ！(笑)」
何おかしな事言ってんだ大野智
貴方とそんなんなったら
暗殺されるわ
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作者名：さわ
| 作成日時：2015年12月20日 17時
