L ページ11
「とりあえず、あれだ。
携帯。」
「え」
「だから、番号」
「あぁ、えっと090-✕✕✕✕-✕✕✕✕...」
反射的につい番号を口走る
急になった着信音に慌てて出ると
「んふ。俺でしょ(笑)
おもしれえ」
「なんだ、大野さんか..」
「何だはねぇな」
「かけたら出んのよ？
友達んなったんだから」
「なったんですか？なんか勝手に..」
「うるせぇな〜
なったのー
ヨロシク友達の藍田ちゃん
また飯付き合え」
「それ..拒否権はないんですか」
「ねぇよんなもん」
「意外と強引ですね」
大野さんてなんか不思議な人
ゆるーいくせに強引で
変な人
それから毎日メールと電話
別に内容は大したこと無いけど
その日食べたお弁当とか、空の写真とか。
仕事が終わる時間
締め作業をしてると
大野さんからの着信
「もしもしー？」
「はえぇな」
「別に？すぐ近くにあったからでーす」
「ふーん
なにしてんの？？」
「仕事ですよ？」
「もう終わんでしょ？」
「あ、えっと、あと少しかな」
「ふーん」
「何ですか？笑」
「さみぃ」
「ですよねぇー」
「俺のが断然さみぃからね
っクション！！」
「わ、もう。ビックリした
どこに居るの？外？」
「外、外
凍えるまじで」
「大変ですね何してんの？
こんな寒いのに撮影？」
「撮影より大変
ックション。」
「わーもう、早く暖かいとこ行ったほうがいいですよ
凄いくしゃみ」
「んふ。もう手の感覚とかナイ」
「それ、やばー
ていうかホントはやく暖かいとこ入ったほうがいいですよ？
じゃ、わたし仕事おわらないからもう切りますね？」
「あっ」
「え？」
「いんやなんでもねぇ」
「じゃ」
「おぉ」
大野さん大丈夫かな
私なんかに電話してないで温まったらいいのに
だけど大野さんと話すと
どうでもいい話なのになんとなく楽しくて欠かさず毎日かかってくる電話があたり前になってる
はぁ。やっと終わった
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作者名：さわ
| 作成日時：2015年12月20日 17時
