存在無視 ページ22
ほんとに感じ悪い
気まずいし....
眠い
ポーッと外を眺めていたら
フワーって意識が遠のいていく
いいや、寝ちゃえ
アルコールのまわった体は眠りに落ちるのなんて簡単
ガクンって自分の頭が揺れて
ハッとする
っは！
あれ？まだ？！
ッバッと隣をみれば窓枠に肘を乗せて
外を眺める横顔
あー顔だけはホント文句なし
ずっと黙ってればいいのに
「何」
「...あ」
バレた
「お前いびきうるせぇ」
「っえ"！」
「よだれも拭けよ」
「うそっ！！」
慌てて
口に手をあてる
もぉ！
「...ウソばっかり！
ホント嫌な人ですね
友達いないでしょ」
「面倒くさいものは何もいらねぇの」
「変わってるって言われません？
あと鬼みたいとか！」
「別に？
たとえ言われてたとしてもどうでもいいね」
「あーそうですか」
ほんと変わってる
普通に会話も出来ないし
そうこうしてたら
タクシーが停まる
「お客さん着きましたよ」
「っあ、はい」
慌てて、お財布を取り出すと
スッて多めのお札を出して
「お釣りいいや
ありがと」
ってさっとタクシーを降りてしまう
え？ま、待ってよ
慌てて後を追う
「シェフ！待って下さい」
「うるせぇ恥ずかしいからやめろ」
「お金..」
「払った」
「じゃなくて、私の分ですよ」
「俺が乗ったタクシーに払っただけ
お前が乗ってたと思ってないからご心配なく」
「.........」
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作者名：さわ
| 作成日時：2015年9月27日 18時
