リリアの婚約者には...【リリア･ヴァンルージュ】 (ページ4)

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2話ページ4

3日後、手紙通り馬車が来た。
窓から飛び降りて、着地する。
馬車に乗ると、少し胸がザワついた。
何故かしら───。
そのザワつきを気にしながら、持っていた手紙を読み返す。

P.S.お元気にしていますか?NRCには今年も問題児が多くなりそうで、また貴女には迷惑をかけそうで今から頭が痛いです。
そんな事は置いておいて、魔法の調子はどうですか。魔力の量が多いので、少し心配です。NRCに来たら、また見させて下さい。それと、無茶はしない様に。

相変わらず心配性ね、クロウリーは。

元気か、A。上のクロウリーは気にしないでやってくれ。少し疲れているんだ。

あぁ、やっぱり…。疲れが文字から見れる。
何をやったら、こんな疲れるのかしらね。なんて思いながらさらに読み進める。

あまり手紙を書かないから、何を書けばいいか迷っているが。とにかく、NRCに来るのなら他の仔犬共の様にキャンキャン騒ぐな。煩くて構わん。まぁ、躾がいがあるから良いが。Aなら、そんな風では無いと分かっているがな。

あぁ、クルーウェルはそういう人だったわね。これ書きながら笑ってるでしょう。分かるわよ。流石に。

『ふふ、、』

思わず笑みが零れる。

風邪などは引くなよ?痣には良く気を付けておく事だ。

Dire Crowley, Divus Crewel

読み終わった手紙をしまって、外の景色を見る。そうして、居ると眠気が襲ってきて瞳を閉じて眠気に抗う事無く眠りにつく。