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『よし、出来ました。』
三途「ん……さんきゅ。」
前は手当てが終わったら帰ったけれど、今日は立ち去る気配がなかった。
『あれ……』
それどころかもう一度私のベッドに転がり込む。
三途「……んだよ。」
『あ、いえ…』
私はどうするべきなんだろう。
もう暫くしたら帰るのかな。
『あー…私、お風呂入ってきますね。』
三途「ん。」
出来ればその間に帰って頂きたいのだけれど。
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『………』
三途「………」
お風呂から上がっても、春千夜さんは変わらずベッドに寝そべってテレビを見ていた。
私の家のはずなんだけどな…。
取り敢えず私は髪を乾かそうと、ベッド横に置いてあるドライヤーに手を伸ばす。
((パシ))
しかし、その手を春千夜さんに掴まれた。
『えっ?』
三途「乾かしてやる。」
『え?でも』
三途「いいから、そこ座れ。」
春千夜さんはベッドに座り、私は床に座って、春千夜さんの足の間に挟まるような体勢になった。
((ブオォォ…))
ドライヤーの温かい風が当たる。
『(一体全体どういう状況?)』
どうして私はあの三途春千夜に髪を乾かされているのだろう。
三途「熱かったら言え。」
『あ、はい。』
言葉こそぶっきらぼうだけど、髪を撫でる仕草がとても優しかった。
首に当たる指が擽ったい。
三途「髪……」
『髪?』
三途「綺麗だな。」
『!?』
聞こえた言葉に驚いて後ろを振り向く。
三途「馬鹿、動くな。」
『ごめんなさい…』
聞き間違いでは無いだろうか。
あの春千夜さんが……褒めた……
『春千夜さんの髪も…綺麗ですよ。』
三途「……ふふ…」
ドライヤーの音でよく聞こえなかったけど
春千夜さんが微笑んだ気がした。
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三途「終わったぞ。」
『ありがとうございます。』
春千夜さんは乾かすのが上手らしく、いつもよりサラサラになった気がする。
ドライヤーが終わると、春千夜さんはベッドに倒れ込んだ。
『……その、泊まっていくんですか?』
三途「ダメかよ。」
『あ、いや、ダメじゃないです。』
それなら私はソファで寝ようと、ブランケットを用意する。
『よいしょっと…』
三途「何してんだ。」
『え?泊まるんですよね?』
三途「二人で寝りゃ良いだろ。」
『………………え?』
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名無し43687号(プロフ) - この作品が好きで何度も読み返していたのですが先程プリ小説と言うアプリで主様の作品と凄く似ている作品を見かけました主様はこのアプリ以外でこの作品と同じものを書いたりしていますかт т (9月19日 21時) (レス) id: 2b8f1abd53 (このIDを非表示/違反報告)
full.(プロフ) - 桔梗さん» ツイステに留まらずこの作品も読んでいただきありがとうございます!作者として認知頂けるの嬉しいです…泣。更新頑張ります! (2022年2月15日 23時) (レス) id: 73b8919793 (このIDを非表示/違反報告)
桔梗 - めちゃくちゃ面白い作品誰が書いてらっしゃるんだろあと思ったらfull.様じゃないですか!驚きました!この作品もすごく面白いです!さすがとしか言いようがない、、!これからも更新楽しみに待ってます! (2022年2月15日 2時) (レス) @page40 id: cf40087a4e (このIDを非表示/違反報告)
full.(プロフ) - 彼方さん» 彼方さんありがとうございます!!もっと楽しんでいただけるよう更新頑張ります! (2022年2月14日 18時) (レス) id: 73b8919793 (このIDを非表示/違反報告)
彼方 - おもろかったです!更新を楽しみにしてます(*^ ^*)頑張ってください♪ (2022年2月14日 16時) (レス) id: 753b80d584 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:full. | 作者ホームページ:http://utanai.nosv.org/u.php/hptyomatu/
作成日時:2022年2月11日 22時