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デート3 ページ15

アズールside


「はぁ…」

フロイド「あ〜疲れたぁ〜」

ジェイド「今日はいつもより少しお客様が多かったですね。」


放課後、モストロラウンジもピークが過ぎて、ひと段落していた。



フロイド「なんかさぁアズール、今日ため息多くね?」

ジェイド「確かに、言われてみれば…」



二人の視線がこちらに向く。

Aさんと一緒に居れなくて落ち込んでる、とは口が裂けても言えない。


「いいえ……大した事ではありません。」


自分でもため息なんてついていたとは気が付かなかった。
自分がこんな小さなことで落ち込んでいるのにも笑いすら出てくる。


ふと、寮から窓の外を見ると、暗い雲が立ち込めていた。



フロイド「今日天気悪いね、朝はあんなに晴れてたのに。」

ジェイド「ですねぇ、雨が降りそうです。」



Aさんは大丈夫だろうか。ちゃんと傘を持って行ったのかな。

そんな事をぼんやりと考えた、その時だった。



((ピカッ))


アズール「!!」

フロイド「あ、雷。」


((ゴロゴロ…))


ジェイド「この辺はまだ遠いようですが…」


モヤモヤとした嫌な気持ちが胸を満たす。


アズール「Aさん…」

フロイド「え?」

アズール「Aさんが!!」


気がついたら僕はコートを羽織り、誰のかも分からない傘を2本持って駆け出そうとしていた。


フロイド「えっ、アズールどこ行くの〜?」

ジェイド「そんなに慌ててどうしたんですか?」


驚く2人に答えることなく、部屋を飛び出した。



アズール「ハァッ…ハァッ…!」


Aさんは雷恐怖症だ。
今頃町にいるはず。もしかしたら怯えて蹲っているかもしれない。

前に雷が鳴ったとき、Aさんの部屋に行った時のことを思い出した。
普段釈然としていて凛とした表情のAさんが、子供のように泣きじゃくって小さく蹲っていた。



アズール「早く……早くしないと…」



走るのなんか元々得意じゃないし好きでもない。
それでも走った。
喉がカラカラとして痛くても、靴やズボンに泥が跳ねても、雨で髪型が崩れても走った。



アズール「ハァッ…ハァッ…!」




貴方が大変な時、傍に居るのは僕でありたいんです。





それくらいなら、許してくれるでしょう?

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full.(プロフ) - Aliceさん» こういう子ほど堕としたくなりますよね、、 (11月26日 19時) (レス) id: 7da2bf43f2 (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - ネージュくん可愛いなぁヘーゼル様より少女漫画してる笑 (11月26日 19時) (レス) @page50 id: 0a79996966 (このIDを非表示/違反報告)
full.(プロフ) - 悠さん» ツイステ未履修でも読んでいただけたんですか!?嬉しすぎるんですがはぁ!?ありがとうございます!?!? (11月26日 17時) (レス) id: 73b8919793 (このIDを非表示/違反報告)
full.(プロフ) - あまねさん» え!いやにならないでください笑笑 (11月26日 17時) (レス) id: 73b8919793 (このIDを非表示/違反報告)
full.(プロフ) - あーりさん» 大変遅くなり申し訳ないです…(泣泣) (11月26日 17時) (レス) id: 73b8919793 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:full. | 作者ホームページ:http://utanai.nosv.org/u.php/hptyomatu/  
作成日時:2022年1月6日 23時

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