ヤンデレに好かれるので媚びへつらって生きる。【ツイステ】

ダンスパーティー８ ページ45

ヴィルside

Aという子……入学式で騒ぎを起こした子よね…。

想像と違くて驚いた。

ロングながらも、毛先まで手入れの行き届いた髪。
色は着いてないけれど、甘皮の処理がきちんとされている爪。
きめ細やかな白い肌。

今日身にまとっている黒のAラインドレスも、この子によく似合ってる。
黒と愛称の良いシルバーアクセサリー。
靴は差し色に、唇と合わせた赤が入ってる。



この子、センスがいいわ。




『あの、ヴィル先輩。』


ヴィル「？、何かしら。」


『ヴィル先輩のそのリップ、シャルル・バーバチカの新色マットリップですよね！』


ヴィル「！、そうよ。よく気がついたわね。」


『発色が気になってたんです！』




ふぅん。化粧品の知識と流行意識もあるようだわ。




ヴィル「そうね…発色、質感、パッケージは申し分無し。ただしもちがあまり良くないわ。こまめな塗り直しが必要になるわね。」


『なるほど…勉強になります。』




その子はふむふむと頷いて私のメイクを見ていた。

勉強熱心で良いわ。

Aは1年生らしいけど…顔もエペルと同じくらい整っているし、垢抜け度で言ったら断トツね。
私の隣に立つのにも申し分ない。

普段はどんなメイクをしてるのかしら。

どんな服を着るのかしら。

今のままでも綺麗だけれど、私色に染め上げたらどうなるのかしら。





ヴィル「この子、欲しいわ。」

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