カルミアは世界を知りたい

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「教えてガラルファイヤー！」


「リコ！今は引くんだ」



再びファイヤーの前に飛び出したリコはフリードの静止の声も聞かずに私は知りたい！と続ける。



けれどファイヤーが耳を傾けることはなく、前に出て唸るニャオハ諸共エアスラッシュで攻撃しようとしたその時。


ニャオハを庇うように覆いかぶさったリコの鞄から落ちた古のモンスターボールが黄金色に輝き、巨大なオリーヴァが飛び出した。


そしてそれに呼応するようにリコの持つペンダントまでも輝きだす。その現象にルミアは目を丸くしていた。



「同じルシアスのポケモン同士……」


「オリーヴァ！頼んだ！」



しかしその願いが叶うことはなく、かつての仲間だったオリーヴァにさえも攻撃を仕掛ける。ファイヤーの言葉は分からずとも、オリーヴァの言葉は理解していたルミアは辛そうに眉を下げた。



「聞く耳持たず、ってか……」


「こんなの……どうやって戦えば……」


「落ち着いて、ロイ」



どこか諦めているようなロイに抱かれているホゲータまでも不安そうな顔になる。


そんなロイに戦うだけじゃないんだと、伝えたのはリコだった。




戦うだけがトレーナーじゃない。
ポケモンの気持ちを知って思いやれる。



カブに言われたトレーナーの数だけ道はあっていいはずだ、という言葉。それからずっと考えていた。自分が信じられる自分だけの道を。そんな時ミブリムに出会った。




それが私の、私の目指すポケモントレーナー。



私の信じるトレーナーとしての在り方。

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