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ページ25

「それで?ここで何してたんだ?」


「星を見ていたんです。
私あんまり空を見上げる習慣がなくて。綺麗だなぁって」



視線を空に戻す。
緑がかった青い瞳には満天の星空がそのまま映っていた。



「そうだろ?」



ニッと笑うフリードに目を丸くする。
こんなふうに笑うのかと少し意外に思った。


ルミアの中でフリードはカチッとした真面目な大人というイメージがあったのだ。でも話してみるとどこか兄に近いものを感じて、子どものような笑顔を浮かべて、良い意味でルミアが勝手に作りあげたフリードという人間の人物像が崩れていった。


それと一緒に完全に緊張が解ける。
心の底から大丈夫だと思えた。




「でも俺の一番は朝焼けかな」


「それはきっと綺麗なんでしょうねぇ。
でも朝焼けなら私も特等席知ってますよ?」





朝焼けと聞いて、思い出すのはルニのこと。
始めて心を開いてくれた時も、進化した時も、後ろには綺麗な朝焼けが広がっていた。


そんなことを思い出しながら話すルミアの顔に見覚えがあったフリードはそりゃいいな、と笑う。



「今度案内してくれ。
キャップにも見せてやりたい」


「比べっ子ですか、いいですね」



内緒話するみたいにクスクス笑い合う二人は、会ったばかりとは思えないほど馴染んでいて、まるで兄妹のようだった。

・→←Episode.5 芽生えていた夢



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パティあす(プロフ) - ハノンさん» 最近1から読んでくださったんですかね?長くて大変だったと思いますが読んでくださってありがとうございます!引き続きよろしくお願いします! (3月14日 18時) (レス) id: eca4eceaa9 (このIDを非表示/違反報告)
ハノン(プロフ) - “温もりを知らない”から読ませていただきました!細かい描写がたくさんあってとても素敵な作品ですね😭こちらの作品も見ます!無理せず頑張ってください! (3月14日 16時) (レス) @page25 id: 1f618da4ab (このIDを非表示/違反報告)
パティあす(プロフ) - もなかさん» ありがとうございます!アニメ見てない方にも楽しんでいただけるように頑張りますね! (3月7日 13時) (レス) id: eca4eceaa9 (このIDを非表示/違反報告)
もなか - 新作、おめでとうございます!!実はアニポケは追えていないのですが...楽しく読ませて頂きます!!これからもがんばってください!!! (3月7日 10時) (レス) @page2 id: 3fa804da04 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:パティあす | 作成日時:2024年2月20日 1時

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