Episode.5 芽生えていた夢 ページ24
「眠れないか？」
「！フリードさん……」
星明かりに照らされ、ようやくブレイブアサギ号にも静寂が訪れた頃、甲板で一人空を見上げるルミアの元にやってきたのは温かいココアを持ったフリード。
「悪い驚かせたな」
足音を立てずに近付いたため、肩を跳ね上げさせたルミアに申し訳なさを感じつつ、手に持つココアを差し出した。
「気にしないでください。
私が勝手に驚いただけなので」
リコ以上に自己主張の薄い発言に内心驚きながらもなんだそれ、と笑ってルミアの分と一緒に作ってきたホットコーヒーを傾ける。それに倣うようにカップを傾けたルミアがホッと吐き出した白い息はあっという間に空に吸い込まれていった。
「そうだ、助けてくれてありがとな」
少しの沈黙のあと、ルミアの緊張が緩んだのを確認してから再び口を開く。リコとロイの保護者として、なにより自分達が逃げ出す時間を稼いでもらった礼をまだちゃんと伝えられてなかったからと、そう言って。
しかしルミアは結局役に立てなかったからと首を横に振る。
結果的に誰一人として怪我を負うことは無かったのだが、危険に晒したことを気にしていた。
「それは無いな。鉱山の時もリコ達を庇って逃がしてくれたって聞いたぞ。それにさっきも……
まああれは肝が冷えたが助かったのは事実だ。
だから素直に受け取ってくれると助かる。ありがとう」
「いや、あの……はい。
こ、こちらこそ？」
そんなルミアの悩みを吹き飛ばすようにフリードは言う。
戸惑いを隠せないルミアのいじらしさがなんだか可愛く思えてきてふはっ、と声に出して笑っていた。
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パティあす(プロフ) - ハノンさん» 最近１から読んでくださったんですかね？長くて大変だったと思いますが読んでくださってありがとうございます！引き続きよろしくお願いします！ (3月14日 18時) (
レス) id: eca4eceaa9 (このIDを非表示/違反報告)
ハノン(プロフ) - “温もりを知らない”から読ませていただきました！細かい描写がたくさんあってとても素敵な作品ですね😭こちらの作品も見ます！無理せず頑張ってください！ (3月14日 16時) (レス) @page25 id: 1f618da4ab (このIDを非表示/違反報告)
パティあす(プロフ) - もなかさん» ありがとうございます！アニメ見てない方にも楽しんでいただけるように頑張りますね！ (3月7日 13時) (レス) id: eca4eceaa9 (このIDを非表示/違反報告)
もなか - 新作、おめでとうございます!!実はアニポケは追えていないのですが...楽しく読ませて頂きます!!これからもがんばってください!!! (3月7日 10時) (レス) @page2 id: 3fa804da04 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：パティあす | 作成日時：2024年2月20日 1時
