(wrwrd)幸せになるために第2期 (ページ44)

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43 茶色の過去2 ページ44

なぜ売らなければならないのか。それはこの方々がとても貴重な生物だからでした。それらは蝶の中でも特別で、粉末にして薬として使えるらしいのです。この国では医療はあまり発達していませんでした。薬としてというのもとても高価で手に取る事も困難でした。ですから、この話には従わないと国民たちが辛い目に合うという事でした。

ですが私は嫌でした。
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次の日

今日もご主人様はどこかへ出かけていきました。私はご主人様に怒られる覚悟を持っていました。そして、私はそれらを逃がすために家から出ました。できるだけ遠くの場所へ……
それらも私の傍でひらひら飛んでいました。まるで離れたくない、という様に。私はとにかく走っていました。そして後悔しました。ご主人様は売りたくないと言っていました。もしかすると売らなくても済む方法を考えてくれていたかもしれないと。
だから私はもう一度、あの国へ戻ることにしました。
家が見えました。急いで謝ろう、そう思った時でした。家の中から知らない人が出てきました。その後ろに捕まっているご主人様が連れ去られていました。
私は居てもたってもいれず、ご主人様の元へ駆け寄りました。その時、それらは私についてきませんでした。

研究家｢お前!!良かった…生きていたのか…！だが、ついてくるな。お前には…彼奴らを守る仕事がある。だから…逃げろ！彼奴らと一緒に！｣

そう言い残し、ご主人様は連れて行かれました。ご主人様が言っていた"彼奴ら"はきっと蝶の事でしょう。それがご主人様の最後の命令ならば、私は従うだけです。
そう考えていたらいつの間にかいなくなっていたそれらが傍を飛んでいました。

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私はその日からそれらと旅をする事にしました。

いつの間にか居た、様々な種類のそれらに囲まれて……