検索窓
今日:12 hit、昨日:4 hit、合計:123,520 hit

74話 脱皮 ページ29

.


「君に言う義理は無いね殺せんせー。だがこれで納得したろう。

両親も違う、育ちも違う。だが...この子と君は兄弟だ」


やっぱり...私の考えは正しかったみたい。


「しかし怖い顔をするねぇ。
何か...嫌な事でも思い出したかい?」


楽しそうに話すシロさん。

嫌な事...。過去に何かあったからこんなにも怒ってるのか?

それにしてもシロさん...、ピンポイントで当てにきた。まるでタコせんせーを知っているかのような口ぶりで。

シロさんは一体......。


「......どうやら、あなたにも話を聞かなきゃいけないようだ」

「聞けないよ。死ぬからね」


シロさんはそう言うと左手を少し上げ、服の隙間から光を放出した。

タコせんせーはその光をモロに浴びていた。


「この圧力光線を至近距離で照射すると、君の細胞はダイラタント挙動を起こし、一瞬全身が硬直する。

全部知っているんだよ。君の弱点は全部ね」

「死ね、兄さん」


シロさんが親指を下に向けると、まるでそれが合図だったかのように堀部君が攻撃を仕掛けた。


もの凄い勢いとスピードで、タコせんせーを襲う触手。

目で追うことは容易いが、一般人のはずの彼がこんなスピードを出せることに少なからず驚いた。

いや、触手を所持している時点で既に一般人とは程遠いのだけど...。

というか、タコせんせーもまぁ心配だけど、それよりも校舎の床が心配。抜けないかな?


「うっ...うぉぉっ......」

「殺ったか!?」

「......いや、上だ」


寺坂君の言うように、タコせんせーは天井に張り付いていた。

荒い呼吸を繰り返している。
まだ始まって数秒だと言うのに、早くもスタミナが切れかかっているタコせんせーを見て、堀部君の実力は本物だと確信する。


......あれ?

タコせんせーの下にある、あの薄皮みたいなの何だろう?


『ねぇ〜、カエデぇ?』

「ん、どうしたの?」

『せんせーのぉ下にあるぅ、あのぉ薄皮みたいなのなぁに?』

「あ、そっか。Aは途中から来たから知らないんだよね。

あれは殺せんせーが脱皮した後のやつだよ。
月一の奥の手なんだ」


カエデの言葉に目を見開く。
月一の奥の手。それをこんなにも早く使わせるなんて......。

堀部君ガチで凄い奴じゃん。

75話 鬼の出現→←73話 ある意味兄弟



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (148 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
299人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

小桜(プロフ) - 猫耳パンさん» こちらの方でもコメントくださり、本当にありがとうございます😃大好きと言ってもらえて嬉しいです! (2021年11月26日 22時) (レス) id: 8b4a915ba2 (このIDを非表示/違反報告)
猫耳パン - この作品大好きです。 これからも頑張ってください。 (2021年11月26日 22時) (レス) @page14 id: f830ddeebe (このIDを非表示/違反報告)
小桜(プロフ) - コメントありがとうごさいます。凜ちゃんの生みの親としてとても嬉しいです! (2021年11月7日 20時) (レス) id: 8b4a915ba2 (このIDを非表示/違反報告)
こぐら - とっても面白いです!凛ちゃんのキャラが個人的に好きです。可愛い...! (2021年11月7日 20時) (レス) @page44 id: c60a472fe3 (このIDを非表示/違反報告)
小桜(プロフ) - せせせせせええええええええええええさん» とっても嬉しいコメント、ありがとうございます!毎日更新できるように頑張ります! (2021年10月3日 20時) (レス) id: 8b4a915ba2 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:小桜 | 作成日時:2021年8月24日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。