任務先でぶりっ子始めました ２

７３話 ある意味兄弟 ページ28

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私は自身の目を疑った。

私、それ以外の人の目は、たった１つの場所に釘付けとなった。

タコせんせーの足が１本、一瞬にして吹き飛んだことにではなく、


「「触手！？」」


堀部君の後方から生えているのか、堀部君の周りをビュンビュンと飛び交う触手に。

タコせんせーと兄弟......か。

確かに、ある意味ではそうなのかもしれない。
そりゃ似てないはずだよ。


『あれ？でも......』


グラビアに大量の甘菓子。

堀部君がただ単に好きなのかもしれないけど、それにしたってグラビア好きって言うのはな。

岡島君......だっけ？
彼みたいな例外もあるからどうこうは言えないけど、堀部君のような性格だとそれも考えにくいよね。

赤羽君が抱いた疑問もこれで解決だね。

雨の中手ぶらでも濡れないや、だって全部触手で弾けるんだもん。




『ッ！』


ゾクッとした感覚が、全身を駆け巡った。

それは...毎日のように私が放っているものに良く似ていた。





......殺気だ！

でも殺したい、というよりも怒りの方が大きいような気がする。

一体誰が発して......


『！』


タコ......せんせー。


「どこでそれを手に入れたっ！！

その触手を！！」


顔の表面を真っ黒に染め、血管(？)を浮き上がらせながらタコせんせーは怒っていた。

激怒している。

こんなせんせーの姿は初めて見た。


ビリビリと体が痺れるような感覚に陥る。

これくらいのオーラには慣れているはずなのに、体はピシッと固まってしまった。
蛇に睨まれた蛙のよう、とは正にこのことだ。

驚き過ぎただけかもしんないけど。

数秒経つと、体は普通に動くようになった。
うぅ〜。柱としてはちょっと恥ずかしいかも。
後輩には見せらんない姿だよ。



それにしても、タコせんせー。



何をそんなに怒っているのだろう？

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