任務先でぶりっ子始めました

３９話 まさかの ページ42

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「さーて、来てっかな転校生？」


1番始めに教室に入った杉野君がそう言う。だが、杉野君は教室内に何かを見つけたようで、少し目を見開いた。

中に人がいる気配はしないけど......。

不思議に思いつつも、杉野君に続いて教室に入る。そこでようやく分かった。何故、杉野君があんな反応をしたのか。

教室の隅に置かれた長方形の黒い物体。異様な雰囲気を放つそれは──、


「おはようございます。今日から転校してきました、''自律思考固定砲台''と申します。よろしくお願いします」


AIの転校生だったのだ。


((......そう来たか！！))


何だろう......、皆の考えてることが手に取るように分かるよ。

何でもありだな、この教室は。


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「皆知ってると思うが、転校生を紹介する。ノルウェーから来た、自律思考固定砲台さんだ」

「よろしくお願いします」

(烏間先生も大変だなぁ......)

(俺、あの人だったらツッコミきれずに可笑しくなるわ)


烏間先生の方を見て「プ──クスクスクス」とタコせんせーが笑う。


「お前が笑うな。同じイロモノだろうが」


どっちかというと、タコせんせーの方が笑えると思うよ。タコだもん。


「言っておくが、[彼女]は思考能力(AI)と顔を持ち、れっきとした生徒として登録されている。あの場所からずっとお前に銃口を向けるが、お前は彼女に反撃できない。

生徒に危害を加える事は許されない(・・・・・・・・・・・・・・・)。それがお前の教師としての契約だからな」


なるほどね。契約を逆手に取ったというわけか。考えるねぇ。


「いいでしょう。自律思考固定砲台さん、貴方をE組に歓迎します！」


こうして自律思考固定砲台さんは、今日からE組の一員となった。

まさかの転校生だったけど......、大丈夫かなぁ。上手く行くのか、少し心配だね。

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