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※閉所恐怖症になった描写があります。苦手な方は、自衛ください。



それは私にとって初めての経験だった。



狭く暗い場所が苦手であることは自分でも知っていた。



いわゆる閉所恐怖症というやつだ。



でも今までそういうところに行っても、恐怖を感じるだけで、身体に表れる程ではなかった。



ではなぜ、身体が動けなくなるほど恐怖を感じたのだろう。



ふと、グリスのような、鼻に付くようなオイルの香りがすることに気づいた。



私がいる、ドアに一番近い棚の上から強く香ってくるようだ。



そこに視線を向けると、機械油のスプレーが置いてある。



そして突然、それはフラッシュバックのように脳裏に甦ったのだ。







それは私が小さい頃、家の庭で友達とかくれんぼをしていた時だ。



友人が鬼で、私が隠れる番だった。



鬼が見つけられない隠れ場所を探していた私は、庭先のガレージにある父の車が目に入った。



父はその時車の整備をしていて、倉庫には機械油の匂いが充満していた。



私は、整備していた車のトランクが開けっ放しであることに気づき、すぐさまトランクの中に駆け込んだ。



そして、数を数える友人の声を聞きながら、私は自分でトランクのドアを内側から閉めた。



突然、音も何も聞こえなくなり、真っ暗な狭い場所にひとりになる。



自分で入ったくせに急に心細くなり、自分のしたことに後悔した。



すぐ誰かに開けてほしいとトランクをドンドン手で叩いた。



でも自分で閉じ込められにいったのだから、誰も私がトランクにいるなんて気づかない。



暗く狭い空間で、空気がなくなっていく恐怖を勝手に想像し、このまま死ぬのではないかとバタバタ暴れた。



そうしているうちに、いつの間にか私は気を失っていたようで、気づいたら家族に助けられていた。



両親にはこっぴどく怒られ、ガレージでかくれんぼも禁止になり、私も閉まっているガレージには怖くて中に入れなかった。



閉まっているガレージには、機械油の匂いがいつも充満していたのだ。



そして今、閉じ込められている倉庫。そこにも、昔ガレージに置いてあった潤滑油が置いてあったのだ。

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設定タグ:鬼滅の刃 , 煉獄杏寿郎 , キメツ学園   
作品ジャンル:恋愛
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favo(プロフ) - まゆさん» まゆ様☆ありがとうございます(*´∇`*)嬉しいです。少しずつですが、書きしだい更新させて頂きますね(o^∀^o)またどうぞよろしくお願いします! (2021年9月20日 14時) (レス) id: 8138f7760d (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 続きが気になります!更新楽しみにしてます(*^^*) (2021年9月20日 10時) (レス) id: 3becc2e6ce (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:favo(ふぁぼ) | 作成日時:2021年9月18日 18時

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