第1幕までのあらすじ ページ2
黎明期アメリカに発生した微小特異点を修正するため、レイシフトを行ったA、鈴鹿御前、アルジュナ。
特異点の発生源らしき『黒い穴』を空中に発見した彼女たちは、突如巻き起こった強風に吹き飛ばされ、穴の中へと吸い込まれてしまう。
目が覚めたのは見知らぬ森の中。
神代バビロニアにも似た濃密な魔力が漂うその場所で、野営をしながらカルデアへの帰還方法を探すことにした3人は、情報収集のために近くの町へと赴く計画を立てる。
翌日、道中に出会った老人の助けを借り、一行は白壁の町・ドーリスへと辿り着く。
酒場を占領していたゴロツキ集団を制圧し、酒場の女主人であるサキに気に入られた彼女たちは、店員兼用心棒という一時的な仕事と宿を得た。
サキがギルドマスター定例会にバーテンとして呼ばれて行ったある休日、売れないクレープ屋の宣伝活動に協力していた際に、彼女たちは重そうな荷物を抱えた金髪の少年と出会う。
彼の名はスティング。弟子猫のレクターと共に修行の旅を続けているという彼は、幼くして単騎でドラゴンを倒した優秀な魔導士であった。
手合わせ中に起こった事故によって住んでいた家を失ったスティングは、壊した張本人である鈴鹿御前の提案によってAたちと同じ宿に迎え入れられることになる。
汎人類史とは全く違う魔術文明を築き、全く違う歴史を歩むこの世界の情報を得るため、3人はスティングに教えを乞う代わりに、彼の特訓に付き合うという取り引きを行った。
早速始まった特訓は列車事故のサイレンによって一時中断され、3人は音に耐えられなくなったスティングが駆け込んだ魔法屋で再び老人と出会う。
魔道具のセレクトショップを営む老人は4人と1匹を温かく受け入れ、嬉々として品物の説明を始めた。
落ち着きを取り戻して店を飛び出していくスティングを追いかけるため、一行が店を出ようとした時、老人はAのみを呼び止め、忠告と共に南国由来の琥珀のダガーをAに授ける。
忠告を聞き入れたAは腰に下げられたそのダガーに質量以上の重さを感じながら、老人に心からの謝辞を述べて魔法屋を後にしたのだった。
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作者名:空思鳴 | 作成日時:2020年9月19日 1時