【瀬名泉】 過保護のセナくん 【完】

2.水 ページ3

「ほら、ホームルーム始まっちゃうでしょ？水飲んだら教室戻るからね。」

『冷たいやつがいい』

「ダメに決まってんでしょ」


水色と白の水筒に入った常温水。冷たい水は体が冷えるし、水道水は美味しくないから……って感じで、色違いで俺用と二本持ってるんだよねぇ。一年の頃から愛用のやつ。


『ん、おいしい』

「当たり前でしょぉ？」


三分の一くらい飲んだところで、腰掛けていたベンチから立ち上がる。前から思ってたけど、中学生くらいから身長伸びてないよねぇ……桃くんと同じくらいなんじゃない？


「ほら、早く行かないと遅刻するよ」

『ん!!走る!!』

「転ぶからだめ」


駆け出しそうになったAの襟を掴んで動きを止める。ほんと、いちいち何をしでかすかわからなくって冷や冷やする。AはB組だし……授業中はなるくんに任せればいっか。


『水筒返すね〜』

「持ってな」

『わかった!!』


水筒は帰りに回収すればいいか。

3.紙→←1.帽子

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