story47★ ページ49
レイズ「そうそう、オレがお前たちの前に現れたのにはちゃーんと訳があってね、なんだと思う?」
ヴィトル「……足止めか?」
レイズ「ざんねーん、不正解!ま、普通はそう思うよね」
そういうと、レイズは剣を手に持った。
すると、さっきまでの気の抜けた笑みは消え去り……怪しく笑った。
レイズ「空の使者の殲滅……って言ったらお前はどうする?」
アリシア「!」
背筋が凍りつくのを感じた。
その笑みが怖くて、私は一歩後ろに下がった。すると、ヴィトルが私を隠すように前に立ってくれた。
ヴィトル「隠れてろ」
アリシア「わ、私だって……!」
ヴィトルは核心をついてくる。ヴィトルのそういうとこ………嫌い。
でも、それは私のためだって分かってるから。
アリシア「足手まとい……かもしれないけど、逃げたくない、私も戦いたい」
ヴィトル「……はっ、そうかよ、なら……オレから離れんじゃねぇぞ」
アリシア「うん!」
ヴィトルがいれば大丈夫、負ける気がしないよ。
やっぱり……信頼できる仲間が側にいるって、心強い事なんだね。
レイズ「ちょ、何、戦う気満々?オレの目的、空の使者の殲滅じゃないんだけど……」
ヴィトル「じゃあ、な……」
ヴィトルが言葉を紡ごうとした時、空に何かが打ち上げられた。
それは、眩しく光っている………。
カリナ「何あれ……」
カリム「信号弾……?」
レイズ「………派手な合図だな、ビスレ。残念だけど、ここまでだね、今日はこの辺にしておいてあげるよ。何か、ビスレが呼んでるみたいだし」
そういうとレイズは、剣をしまって私たちに背を向けた。
ヴィトル「待て!おまえの本当の目的は何だ!!」
レイズ「教える必要性、感じないんだけど」
そういってレイズはヴィトルを睨み付けると、一番最初にいた木の上に飛び乗った。
そして、何故かこちらにひらひらと手を振る。
レイズ「ま、話せて楽しかったよ。じゃあね、空の使者、アリシアちゃん」
アリシア「!?」
レイズはそれだけいうと、木から木へと飛び移って去っていった………
あいつは、何で私の名前を知っていたの?
お店を出てからここに来るまで、誰一人として私の名前を呼んでない、なのに……何で?
あいつ、何者………?!
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作者名:セレーナ・ラフィーネ&しろーん x他1人 | 作成日時:2018年2月15日 15時