【小説】能力者が通う学園第二章【募集企画】 (ページ4)

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第54話「保健室での話」ルーナページ4

保健医を見送った後俺はすぐに氷我が寝ているであろうベッドに向かった。

案の定そこに氷我はいた。

「大丈夫？」

そう声をかけた。
返答はもちろん大丈夫だった

本当は能力で隠してるだけで全然大丈夫ないくせに…

「修学旅行だっけか？お前どうするよ。俺は行かねぇ……というより金がねぇから物理的行けねぇ」

行けないのか…
せっかく同じ学園に入れたのにな…出来る事なら一緒に行きたい。
でも、俺はあいつの事情を知っている身だ。そんな俺が軽々しく「一緒に行きたい」なんて言える訳もない。

「はぁ、お前行きたいんだろ？金面はまぁ……内職死ぬ気で頑張ればなんとかなるだろうし、修学旅行中、お前のその傷俺の能力で隠しておいてやる。」

俺の為にそこまで無理をしなくていい
そう言おうとしたが氷我は俺の言葉を読んだかのように

「何も言わなくていい。別にお前の傷を隠すくらいの力くらいはあるし、心配とかされたくねぇし、借りは作らない主義だから」

そういった。
あいつらしいっちゃらしいけど……

まあ、今回は甘えさせてもらおうかな

「ありがとう」

そう言った後しばらくの間沈黙が続いた。
その沈黙を破ったのは俺だった。

「今日は早退した方がいいかもな
傷も酷そうだし、無理して授業出てぶっ倒れたなんて事になったらお前も嫌だろ？
ついでに俺も帰るから、な？」

ベッドの横にある机の上に持ってきた氷我の鞄を置き、そう言った。

氷我は納得いかなそうな顔で俺を見つめて来たがこればっかりは譲れない。

この後氷我は強制的に早退させるとして、シアノはどうするべきであろうか？いっその事シアノも一緒に早退させるか？

いや、此処であえてシアノを一人にし、クラスメイトと仲良くなる機会を作るべきなのだろうか？

あぁ、どっちにするべきなのだろうか……