【小説】能力者が通う学園 第二章【募集企画】

第53話「新クラス」 ページ3

「部屋割りかあ〜……どおしよ」

と、柄にもなく小さな声でつぶやいて、一人机に突っ伏す。今まで、グループ作るとかそういう事では悩んだ事なんかなかったからなあ……。
まあこんなことになったのは自業自得なんだけどね。

木から落ちた後、助けてくれた女の子と一緒に、走って教室まで競争してた。
最初は互角だったんだけど、途中から私の方が疲れてきて遅くなったか、あの子が急に早くなったのかはわからないけど、距離離されちゃって、結局一人で教室に駆け込むことになったのよね。

駆け込んだらもう時間ギリギリで、もうみんな自己紹介とか済ませちゃってるし……完全に出遅れたなあ。

知ってる顔もちらほらいるし、その人に話しかけて話に割り込むのは難しくないとは思うけど、

なんかもうグループらしきものも出来上がってきて楽しそうだし、それにせっかくの新しいクラスだし……

「よし、こっちから新しい出会いを、積極的に求めていこう！」

意気込んだ後パッと立ち上がって、だれか知らない子に話しかけようと辺りを見渡した。

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