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午後15:00。いよいよ握手会がスタートした。
会場はCDを予約したお客さんが長い列を作っている。
メンバーが登場するとキャー!と黄色い声援が飛んで、その度に沢山の人に愛されていると実感する。
ドキドキとワクワクと少しの不安と。
列が少しずつこちらへと近づいてくるとその思いは更に強くなっていった。
「Aちゃんだー!」『はい!』
「応援してます」 『ありがとうございます!』
「大好きです」『ありがとう〜』
「玲於くんとAちゃんのコンビ好きです」『ありがとう。笑』
「歌聴けるの楽しみです」『楽しみにしててください!』
「ダンス上手!」『ありがとうございます〜』
「憧れです」『ありがとう・・・!』
ファン一人一人の目をしっかりと見て返事をする。亜嵐君が言っていた通り、しっかりと話す時間は無くほぼありがとうしか言ってない気がするけど。
女の子が多数を占める列の中にチラホラと男の子のファンの姿を見えた。
「Aさん、好きです!結婚して下さい!」
『え!?笑
ご、ごめんなさい。笑』
こんなことを言われたりして。
嘘でもはいって言ったほうが良かったかなと思ったりもしたけれど、嬉しそうな笑顔を浮かべて流れていった彼の顔を見て、こちらまで嬉しくなった。
中には無言で睨まれることもあった。
男の中に一人だけ女がいることをよく思わない人がいるのも分かってた。
でも、それ以上に沢山の応援してくれる人がいることが分かったから全く気にならなかった。
ファンの人の笑顔はどんなものよりも自分自身の力と糧になった。
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ゆうき(プロフ) - すごく面白いです。これからどうなるのか気になります。 (2020年9月13日 19時) (レス) id: 56d6dad4f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めいこ | 作成日時:2018年8月9日 22時