【あかがみんクラフト】短編集：奇病シリーズ (ページ9)

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赤髪のとも７ページ9

とも「足、大丈夫？」

【『もう、何回聞くの？全然大丈夫だよ。ほら、早く行こ！』】

そんな彼女は今、
俺の隣を歩いている。

ずっと、スマホのメモ機能を開きながら。

案外時間のかかった手術もつい先日やっと終わり。

数時間前、俺達は3年ぶりに顔を合わせた。

今は、初デートとして遊園地に向かってる最中だ。

Aは、やはり声が出ないらしく、メモ機能で伝えたい言葉を打って、俺に見せるというやり取りを何回もしている。

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これで、いいんだ。

例え、何かを抱えることがあっても。
俺は、これを望んだ。

初めて、君と歩いたこの道は毎日通っていた道で、毎日見ていた景色だけれど、昨日までとは全然違うんだ。

“君といる”

それだけで、
この景色はキラキラしたものに、
見えるんだから。

＿赤髪のとも.fin＿