バステン2 ページ35
その後、近くのカフェに入って大まかな仕事内容などを教えてもらった。
何故カフェに入ったのかを聞くと、
バステン「その方が落ち着くでしょ?うちの会社はみんないい奴等ばっかだけど、まだ来たばっかだし。緊張して話の内容は入ってこないでしょ?」
なんて、答えてくれた。
(なんていい人、、、)
本当に、完璧な人だった。
仕事内容を大まかに教えてもらったが、なんと言ってもわかりやすい。
わからなかったら、こっちが何も言わずともわからなかったか聞いてくれてもう一度、今度はもっと詳しく教えてくれる。
そして、声も良いし顔を良い。
そんな事を考えていたら、ずっとバステンさんの顔を見ていたようで、
バステン「こら、Aさん。ちゃんと聞いてた?」
なんて、微笑みながら書類で私の頭を軽い叩いた。
『あ、ご、ごめんなさい!』
バステン「全く。。。よし、じゃあそろそろ行こうか?」
『え?』
バステン「ほーら聞いてない、もうそろそろ会社に向かおうってさっきまで言ってたのに」
『あ、はい!!すみません!』
バステン「待ってまって、Aちゃん硬すぎるって!!」
今度は、お腹を抱えて笑い出したバステンさん
『もう!!そこまで笑わなくてもいいじゃないですか!!』
バステン「ごめんね、でも、新鮮で」
そうして、まだ顔が引きつった状態でバステンさんは立ち上がって、伝票を持った。
『え!?いえ、私が払います!!』
バステン「ん?あぁ、いいよいいよ。そもそも誘ったのは俺だし、この会社に来てくれてありがとう記念?だと思って俺におごらせてよ。それに、」
すると、私の耳元に顔を近づけて、
バステン「女の子に、払わせるわけないでしょ?」
人差し指を口元で立て、ウィンクをしながらそんなことを言ってきた。
(そ、そんなこと、、、)
そう、これが私がこの気持ちに気付いた瞬間。
この、だんだんと醜くなっていく今はまだ綺麗な心。
((人はこれを、”恋”と呼ぶ))
44人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:RIN5hime | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/koyuduki271/
作成日時:2018年3月3日 23時