【あかがみんクラフト】短編集：奇病シリーズ (ページ34)

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バステン１*花吐き病ページ34

田舎育ちの私は、大学を卒業してすぐ近くの会社に就職した。

そしてそこで数年目、私はこの会社での成績を認められ愛知県にある本社へと異動が決まった。

が、

『だ、だだだ大丈夫だろうか。こんな田舎娘が急に本社何て。え、いじめられる？え、やだよそんなの。なんで私なのむっちゃん！！(元の会社の課長)嫌だよ、助けてやーちゃん(元の会社の上司)』

ほとんど自分が住んでいた県から出たことが無い私は、駅で縮こまっていた。

何故駅から動かないのかというと、私がこれから働く部署の方が私を迎えに来てくれるというのだ。

最初こそ断ったのだが、迷子になられたら困るとの一言でありがたくご厚意に甘えさせていただく形となった。

(一応私の特徴は教えたけど、顔見ないとわからないよね。こんなうつむいたまんまだとわからないか。勇気を出すんだA！！)

そういきこんでバッと顔を上げると目の前にドアップの顔があった。

『うわぁぁぁっぁああぁぁぁぁぁぁ！！！？』

？「ちょっ！？」

大声を出してしまった私に驚きながら目の前の男性はとっさに私の口を自身の手で私の口を押えた。

『ん！！？？』

？「ちょ、き、君こっち！」

私が大声を出してしまったせいで大勢の目線がこっちに向いてしまった。

それにいたたまれなくなったのを見越して目の前の男性は私の手を引いて人目があまりないところまで連れてってくれた。

？「ごめんね、驚かしちゃって。君が、北斗Aさん？」

『いえいえ、私の方こそ急に大声出してしまってすみません！！あ、はい私がAです！』

？「良かった。俺は雪村敦夫。バステンって呼んでくれると嬉しいな。○○社の営業部。君の先輩兼指導係となりますね、よろしくお願いします。」

そういって、私に手を差し出しながら微笑んでくれたバステンさん。

それが、彼と私の始まり。

そう、悲劇の物語の最初の一ページとなった＿＿＿。