兄は。7話 ページ7
"こんなやつ、妹なんかじゃない。"
はっ、と目が覚める。家のリビングでいつの間にか寝ていたらしい。毛布もきっと母親が掛けてくれたのだろう
「やな夢見たな」
結局、報われない私の人生。
むくりとソファに降りると毛布を畳んで端におく
まだ、朝の４時だからやってない課題もさっさとやっていこうかな
階段を上がって、真っ先に見えるのは兄の昔の部屋
かれこれ16年と何ヵ月もこの家にすんで、あの部屋に入るのは人生で二回きりだった
少しでも足を踏み入れてはいけない、あの部屋。
「(か、考えるのはよしておこうかな)」
***
「お、おはよう」
天馬「････････」
学校に着いてから、珍しく朝早くに席に着いている天馬に挨拶する
･･･あはは、やっぱり怒ってるよね･･･
鞄をロッカーに仕舞おうとすると後ろから「クスクス」と笑う声が数名聞こえてきた
思わず振り向くと女子たちが雑談しているだけのようだ
「(いつになっても気にしちゃう･･･)」
小さなヒソヒソ声が特に嫌い
まるで自分に向けてるように錯覚してしまう
「ねえ･･･････皇く････ん」
返事がない
「天馬くん･････」
返事が、
「てんま････ぁ」
返ってこない。
「(･････)」
席に座って、机に顔を伏せた。
****
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 580人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆずず(プロフ) - 煌也さん» いえいえ、そんなそんな････ありがとうございます！更新頑張ります(*^^*) (2017年11月30日 2時) (
レス) id: 6ad3a79401 (このIDを非表示/違反報告)
煌也(プロフ) - すっごく面白いです！こうゆう設定をあまり見かけなくてとても新鮮味があって読みやすく最高です！更新がんばってください！ (2017年11月29日 22時) (レス) id: 8b149ad3cf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
