【第五人格】【傭兵】完璧人間じゃなくて何が悪い⁈

12.理由 ページ14

ナワーブside

『おはようナワーブ！』

「お、おう。おはよう」



・



『ナワーブ！カスタムしよ！』

「良いぞ」



・



『この肉あげる』

「え？あ、ありがとな」



・

『ナワーブ』


『ナワーブ！』


『なわーぶーーー！』


『ナワーブ？』




・






あの日以降、何故かAが異様に絡んでくるようになった。

いや、元々俺はあいつのことが気になっていたし、別に嬉しいのだが。

こうも急に態度が豹変すると怖い。

何か企んでいるとか…いや、あいつに限ってそんなことはないか。



「なあ、お前なんで最近俺に絡んでくるんだ？」


俺の隣でガレットを美味しそうに頬張っているAに聞いてみる。


『え？うーん…なんとなく、かな。考えたことないや！』


彼女は少し考える仕草をした後、そう答える。

あまりにも単純な____なんとなく、という理由でこの俺に絡んでくる心情がよくわからないのである。____返答に、俺は拍子抜けする。


「はあ？」

『え、あ、嫌だったら言ってほしい。』

「いや、そういう訳じゃねぇ。」

『本当？これからも一緒にいて良いの？』

「おう」

『なんか嬉しい。ありがとうナワーブ！』


そう言ったAの笑顔は無邪気で可愛かった。


”なんか嬉しい”その言葉に期待はして良いのだろうか。

彼女のことだからただ単にそう思っただけの可能性もあるが。



やっぱり絡んでくる理由は分からないものの、そんなことどうでもいい。

そう思いながら、俺は残りのガレットを口の中に詰め込んだ。

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