7話 再会 em side ページ14
ｴﾐ「………えーっと…………」
どうしよう。毎日家に引き込もっていたため、城の設計を忘れてしまったばっかりに城内で迷ってしまった
ここは庭園、なんだろうが………………迷宮か？
左に行っても右に行ってもあるのは壁。壁。壁。緑の葉が生い茂っているただの壁しかない。
非常に困った。これではゾムさんに会えない。それどころか、誰にも気づかれずこのままここで生涯を終えてしまうもかもしれない。
ｴﾐ「……………うーむ…」
動いても仕方がないため、大変困ったことにはなったが誰かがこの庭園に入ってくるまで待つことにした
さぁ一体いつ家に帰れるのだろうか
とりあえず立つのが疲れたためその場に座り、そのまま踞るようにして縮こまった。
·
『………………エミさーん？』
少し時間が経つと、外からこの庭園に向かって声のようなものが聞こえる。
初めは鳥の鳴き声かと思ったが、段々と声が鮮明に聞こえてきて、声の主が自分の名を呼んでいることがわかった。
ｿﾞﾑ「……………………あ、エミさん！」
ｴﾐ「……………………ゾム、さん？………どうしてここへ…？」
どうしてゾムさんがここにいるのか分からず、頭に疑問符を浮かべながら間抜けな声でそう言う
ｿﾞﾑ「いやいや、こっちの台詞やで。なんで庭園に居るんや」
ｴﾐ「え、あ…………えっとぉ………………………迷ってしまって……」
そう言いながら薄っすら微笑むとゾムさんに呆れ顔で大きな溜息をつかれた。
いや、でも仕方ないというか。
心の中でぶつぶつ言い訳をしながらも、とりあえず謝罪をした。
謝るときの顔じゃねぇと笑われてしまったけど俺はそんなにおかしな顔をしていたのだろうか
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作者名：清水・透 x他1人 | 作者ホームページ：
作成日時：2021年8月9日 19時
