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「すごいねぇ、買ったの？」
「そ、ささやんが！」
「まぁな、俺からのお祝いだ！」
笹沢さんが、二宮さんの日本映画賞のノミネートのお祝いとして、オーダーメイドのスーツを買ったそうだ。二宮さんがやったぁスーツ代浮いたわぁと裏で喜んでいたことは内緒にしておこう。
「あ、じゃあ俺からもプレゼントしたい！」
「え、いいよ別に相葉さんは、」
「ちーがーう！俺からAちゃんに！」
『え！？私ですか！？』
「だって、Aちゃんも授賞式とか行くんでしょ？ドレスとか着るんでしょ？」
『や、いいですよ私は！友だちの結婚式用にドレス持ってますし！』
「そんなんじゃダメだってぇ〜」
「いいじゃない、相葉さんが買ってくれるって言ってんだし。すっげー高いドレス買ってもらっちゃえ」
「そこはさぁ、いやいや俺が買うよってニノが言うとこなんじゃないの？」
「ん〜、じゃあ相葉さんと俺で折半する？」
「往生際悪いな！」
楽屋のソファでどたどたとじゃれ合う2人はもう見慣れた光景。
ドレスかぁ…、痩せなきゃなぁ…。
「わかった！じゃあ俺の名前で領収書貰ってきていいからさ、ニノがAちゃんに選んだら？」
「お？言ったな？」
「それくらいいいよ」
『…カッコイイ、』
「ほんと！？ほんと！？」
はしゃぐ相葉さんの横で口をむにーっと尖らせた二宮さん。
「じゃあ俺とデートしよ」
『デート？』
「ん、年明け、授賞式の近くに、2人で買いに行こ」
…まさか、インドアの代名詞とも言うべき和也さんの口から、こんな言葉が聞けるだなんて思ってなかった。どうしよう、すっごく嬉しい。
「翔ちゃんとか潤くんに聞いたら、いいとこ知ってるでしょ」
お店は自分で探そうとしない辺りが二宮さんらしい。
『わかりました、楽しみにしてます』
「うん、ネットとかでどんなのが欲しいか探しときな」
−−−−−
「ここなら、女性用のフォーマルドレスも売ってるし、年明けすぐにオープンしてるはず」
『でも年明けすぐって、福袋とか…』
「あぁ、ここ、セールとかはしない店だから、常に常連とその紹介の客だけだし。安心していいと思うよ」
「さすが、Ｊだわ」
松本さんが紹介してくれたのは、所謂、芸能人御用達ってやつのセレクトショップ。
櫻井さんはそのドレスに合う小物を売っているお店を紹介してくれた。
「アクセサリーくらい、ニノにねだっちゃえ」
櫻井さんはくすっと笑って小声で私に囁いた。
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作成日時：2017年5月29日 15時
