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Ki side
藤ヶ谷はあの後ドラマの撮影があるみたいでそそくさと帰って行った。
それを確認した後、横尾さんの近くに誰もいないことが分かると
「…なぁ横尾さん」
「ん?」
「…なんか藤ヶ谷から聞いてない?」
「太輔?今からドラマ撮影みたいだけど…?」
「や、そーじゃなくて」
……あーなんて言ったらいんだろ。
「あ、もしかしてご飯行くこと?」
「え、誰と?」
「ミツ行くんじゃないの?太輔と」
「ちょ、え?なんで知ってんの?」
「だって太輔から昨日聞いたもーん」
横尾さんにも言ってんの?
いや別に俺だって隠したい訳じゃないけど、
俺と藤ヶ谷2人でメシとかこれからのグループの事とか
仕事で悩んでたりするのかなとか大事なこと話すと
思ってたから正直驚いた。
「……あ、そう」
「え?なにミツ」
「や、それ聞いて…横尾さんどう思った?」
「どうって…いいんじゃない?
たまには2人で」
「…まぁな」
「なんで?気まずいの?」
そりゃ多少なりとも気まずさはある。
でもここで横尾さんに言ってしまえば
藤ヶ谷に伝わってしまうかもしれない。
別に横尾さんを信用してないとかじゃなくて。
「だってさぁー…おかしくね?急に2人でなんて」
「そう?機会が無かっただけじゃない?
太輔結構前から言ってたよ」
「は!?嘘だろ?」
「はは、なにその驚きよう」
……めちゃくちゃ悩んでんじゃん藤ヶ谷。
もっと俺が気にかけてあげるべきだったか?
「はぁー…マジか」
情けねぇ。
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作者名:Cherry | 作成日時:2020年5月19日 9時