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Ki side
撮影終了後、藤ヶ谷にお礼を言おうとタイミングを図る。
……あ、今1人じゃん。
「…ふじがや、」
1人で廊下を歩く藤ヶ谷に声をかけた。
「あ、北山」
「…あの、水ありがと」
「あー、いいよ全然。
帰ってきたら北山すごい気持ちよさそうに
寝てたから起こせなかった。ごめんね？」
「や、俺こそ…」
「顔さっきよりスッキリしてるね、良かった」
「………っ」
なんでコイツ急にこんなに優しいんだよ。
一昨日まで全然話もしなかったのに。
そのまま2人で楽屋に入ると、
「え？2人で戻ってきたの？」
入った瞬間、にかに言われた。
「…そうだけど？」
なんて平然と藤ヶ谷は答えてるけど俺はもちろんにか側。
でも勘違いすんな、今だけだ。
変に何か言うと余計問い詰められそうだから
俺は何も言わずソファーに座った。
「ま、なんでもいいや。
ミツ明日あそこの焼肉行かない？」
「ん？いつものとこ？」
「そうそう」
「明日な、いい…」
………あれ、待てよ？明日？明日ってたしか…
そう思い出して藤ヶ谷の方を無意識にちらっと見ると
こちらを見て不安そうな顔をしてた。
「……あーわりぃにか、明日無理だわ」
「えーそうなのー？じゃあ来週こそ連れてってよ」
「はいはい」
にかとのやり取りを終えて再び藤ヶ谷の方を見ると
嬉しそうな顔をして横尾さんに話しかけに行った。
………横尾さん？あ、そうだ。
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作者名：Cherry
| 作成日時：2020年5月19日 9時
