あぁ、描きたいほどに....3【斎宮宗】

一方通行 ページ2

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3人で向かい合い、

宗と私のはっきりしない関係を

みかさんに話した。


『2人はさぁ、恋人とかじゃないの〜?』


ベッドに寝そべり、顔をこちらに向けて

凛月さんが言った。

それに便乗して、


『ほんまに、違うん?』


と理解してくれたと思っていたみかさんが言う。


『違うのだよ』


私が答えるよりも早く、宗が答えていた。

なんだか、胸が痛くて

私の心を見透かすかのような凛月さんの視線から

顔を背けた。

宗の言葉に納得したのか、みかさんは頷いていた。


少しだけでもいいから、躊躇って欲しかった

だなんて、柄にもないことを考えてしまう。


一方通行の想いは結ばれないと思っていながら、

思う気持ちは止められなかった。


みかさんに向ける彼の眼差しは、優しくて

信頼しあっている2人の間に居ると

私が2人を邪魔している悪役に思えてきてしまった。


実際はそんなことないのかもしれない。

けれど
そう思わずにはいられないくらい、自分の気持ちに整理がついていなかった。


｢ご、ごめん 私 もうそろそろ帰らなくちゃ｣


まだ肩にかけたままだった鞄のショルダーストラップを握り締め、


｢お邪魔しました｣


と言い、部屋を後にした。





来た道を戻るだけなのに、同じところを何回も通っている気がする。


｢このままじゃ、帰れない......｣


肩を落とし、誰かに着いてきてもらえばよかったと後悔した。


『Amazing!!! 迷子の子猫さんですか』


聞き覚えのある声だと思い、後ろに振り向くと


｢お久しぶりです、日々樹さん｣


誤解を生み出した張本人の日々樹さんがいたのだった。

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