返事side月永 ページ46
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あいつと“友達”というなんとも言えない関係になってから早数ヶ月。
あっという間に───卒業式の日。
次々と口にされる『おめでとう』の嵐から抜け出して、向かったのは普通科の校舎裏。
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───着くとそこには、今しがた自分の先輩を送り出したらしいあいつの姿があった。
「サトー」
ゆっくりと噛むようにその名を呼べば、ぴくりと肩を揺らして振り返る。
「ぁ……月永さん、おめでとうございます。
卒業、できたんですね」
「ん。ありがとな。
……それで、お前を呼んだ理由だけど、」
その一言に、サトーの動きが明らかに固まる。
「───返事、ですか？」
不安が滲み出ている声音に思わず笑いだしてしまいそうなのを堪えて、なるべく明るく応えてやる。
「そ、お前の告白の返事！」
「……」
聞きたくない、そんな言葉が言外に聞こえて
サトーの身体が少しずつ後ずさっていく。
その腕をパシリと掴むと、強引に引き寄せた。
サトーの驚いて見開かれた瞳におれが映る。
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────逃がしてたまるものか。
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初めて会った時の印象は最悪だった。
こいつ嫌いだな、って割と本気で思ったくらいだ。
でも、その言葉のひとつひとつには優しさが詰まってて、それに甘えて何度か傷つけた。
表情ひとつに揺さぶられて、苛立ったり、
嬉しくなったり。
後悔だってした。
それでも、おれのことを想って流した涙がどれほど綺麗に、尊いものに見えたことか。
……本当は“あの夜”にはもう、自分の気持ちに気付いていたのかもしれない。
まだ受け止めきれなくて『友達から始めよう』と提案した夜。
おれは─────
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「お前のことが好きだ」
そう、気付いたんだ。
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結 - 完結おめでとうございます!とても面白い作品で涙が止まりませんでした。これからも頑張ってください！ (2021年6月20日 6時) (
レス) id: de81aa094a (このIDを非表示/違反報告)
美玖 - すっごく面白いです！いい言葉が出ないのでこの気持ちを伝えるのが難しいですが、私はすごく好きなお話です (2021年5月8日 21時) (レス) id: 9f95d8689d (このIDを非表示/違反報告)
美夜 - 初コメ失礼します。完結おめでとうございます！とても面白い作品でした！是非、お二人のその後が読みたいです！ (2019年2月26日 2時) (レス) id: 671397f4b4 (このIDを非表示/違反報告)
飛鳥(プロフ) - 続きを…書いて欲しいですっ！！！！とても面白かったです！！！ (2019年2月26日 0時) (レス) id: e991a9fa95 (このIDを非表示/違反報告)
コユキアメ(プロフ) - この作品見つけたときからすっごく好きです！レオくん推しとしては続きを書いてもらいたいですm(_ _)m (2019年2月25日 8時) (レス) id: f7c062f730 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マヨネーズ | 作成日時：2018年10月8日 17時
