41.覚悟 ページ41
数時間前―
出血多量で気絶したドラコを
スネイプが抱えて医務室に運び込み
マダム・ポンフリーが手当てをしてくれていた
『セクタムセンプラ、ヴァルネラ・サネントゥール
どちらも私が知らない呪文でした』
ドラコの手を握り、眉を顰めそう呟くクロウ
その声はしっかりとスネイプの耳に届いていた
「…」
だが、スネイプは口を閉ざし何も答える事はなかった
『…先生はポッターの元に行くのでしょう？
私、午後の授業はお休みします』
放課後はダンブルドア先生と話があるので、と
クロウはスネイプの顔を見る事なく告げる
「…分かった」
スネイプは短く返事をして医務室を後にした
ﾊﾞﾀﾝｯ
「1週間程様子を見て療養する事になります
…あと、着替えは用意しておきましたから
風邪をひかないようにして下さいね」
『はい、ありがとうございます』
スネイプと入れ替わる様にマダム・ポンフリーが来て
クロウに要件を伝え、奥へと戻って行く
『私はやっぱり馬鹿ね
…ドラコがこんな風になってやっと覚悟が出来るなんて』
クロウは誰にも聞こえない様な声で呟くと
自嘲の笑みを浮かべた
ｷﾞｭｯ
『貴方の手をずっと暖めてあげたかったな…』
眠るドラコの右手を両手で優しく包み込むクロウ
彼女の頬には静かに涙が伝った
時間が過ぎ、放課後―
ｼﾞｬﾗｯ
『もうこんな時間なのね』
クロウは懐中時計を見て立ち上がる
『フィデス、彼のそばに居てあげて』
主人について行こうと立ち上がるフィデスに
クロウはそう言い頭を撫でて、校長室へと向かって行く
ｶﾞﾁｬ
「何か決心がついたようじゃの」
校長室へクロウが入って行くとダンブルドアは
ミルクティーをカップに注ぎながらそう言った
『えぇ、やっと』
私も年相応なのだと嫌でも痛感しました、とクロウ
ｶﾁｬ
「それで提案とは何かの？」
ダンブルドアはソファーに腰掛けるクロウにカップを手渡す
『先生も私に“頼み事”があるのではないかと思って
それなら、私も“ご提案”させていただきたいな、と』
ありがとうございます、とカップを受け取ると
クロウは穏やかな口調で話す
「君に隠し事は出来ないの」
ダンブルドアも穏やかな笑みを浮かべそう答える
『私も貴方に隠し事は出来ませんから』
そう言いクロウはカップをソーサーに置く
その仕草を見てダンブルドアも表情が少し硬くなる
『新制度の提案です』
ダンブルドアはその瞬間、遺憾に思った
あの澄んだ蒼はどこまで光を失ってしまうのか、と
続く (更新停止中)
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ひみつ - この作品ずっと大好きで何周もしてます！更新ずっと待ちます (2月6日 0時) (
レス) @page41 id: b76ada1bfd (このIDを非表示/違反報告)
Moon(プロフ) - こんにちは(*ˊᵕˋ*)コメント失礼します🙇♀️とても、続きが気になるのでよろしくお願いします。m(_ _)m (2023年4月13日 13時) (レス) @page41 id: b2ea47ad96 (このIDを非表示/違反報告)
macaron - いつ見ても面白いです！！！更新は遅くてもいいので頑張ってください (2023年3月11日 0時) (レス) @page41 id: bd43d76e72 (このIDを非表示/違反報告)
かとうのすけ。(プロフ) - めっちゃこの作品📕大好きです♥️✨これからも応援します✴✋️ (2023年1月21日 22時) (レス) @page41 id: b6fe45c711 (このIDを非表示/違反報告)
ひなんぐ(プロフ) - このシリーズ大好きです！応援しています🥰 (2022年11月11日 10時) (レス) id: 992b5ebd96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：戯言。 | 作成日時：2022年2月8日 13時
