28.R・A・B ページ28
ロヤリテート邸 クロノスの書斎―
ﾄﾞｻｯ
テーブルの上にそれぞれ
ファイリングされた資料を置くクロウとクロノス
その量はテーブルを覆い、高さもかなりの物となっていた
「これでも纏めた方なんだけどな…」
『私もです…』
そのあまりの量に苦笑を浮かべる2人
『お父様、それは』
クロウはある手紙を指差す
「…前にある友人の話をしただろう？」
『はい、覚えています』
少し寂しげにその手紙を手に取り
読んで見なさい、とクロウに渡すクロノス
『…R・A・B』
その内容に言葉を詰まらせるクロウ
最後の方の文章はインクが少し滲んでいるのが分かる
「レギュラス・アークタルス・ブラック
18歳という若さでこの世を去った勇敢な青年だ」
クロノスは優しく微笑んでクロウにそう伝えた
「17年前、トム・リドルは彼に
屋敷しもべ妖精を連れて来る様にと命じた
当時、忠実な死喰い人だった彼は
友人として慕ってたクリーチャーを喜んで差し出したんだ
“必ず戻って来る様に”と命じてね
そして、戻ってきた彼の友人の状態は酷く
彼はトム・リドルに激しく絶望し、自らの行動に後悔した」
『その後、お父様の元に来て
ご一緒にこの事実に辿り着いたのですね』
クロウの言葉に静かに頷くクロノス
沢山の資料は彼が亡くなった後も
クロノスが調べ、集めたものばかりだった
「あぁ、当時はクリーチャーが連れて行かれた洞窟の事
トム・リドル自身が己の不死を確信している事
部下である死喰い人達にも何も教えてない事
これらの事から推測した結果がこれ、だ」
その時が来るまでにと思ってね、とクロノスは肩を竦める
『その分霊箱は破壊出来たのでしょうか…』
破壊しなければ意味が無い、と理解しているクロウは問い掛ける
「きっと、破壊出来ていないと思うよ
それはクロウが一番よく分かるだろう？」
そう、分霊箱は自己再生出来ない程の
破壊力のある物でないと破壊出来ないのだ
それ程の物をクリーチャーが持っているとは考えられない
ｽｯ
「その手紙と同時にもう1通、預かってるんだ
もう一度、彼が死ぬべき存在となる時に、と」
そう言い、クロノスが資料の中から出したのは
彼の友人であるクリーチャー宛の手紙だった
その発言にクロウは状況を理解する
『クリーチャーを探し、その手紙を渡して
分霊箱の在処を聞き出すんですね』
「正解」
クロノスはクロウの頭を優しく撫でる
クリーチャーはハリーが主人であるが
忠誠を誓っていない為、今どこにいるのか分からないのだ
29.ゴルパロットの第3の法則→←27.最も暗い一等星 過去回想
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ひみつ - この作品ずっと大好きで何周もしてます！更新ずっと待ちます (2月6日 0時) (
レス) @page41 id: b76ada1bfd (このIDを非表示/違反報告)
Moon(プロフ) - こんにちは(*ˊᵕˋ*)コメント失礼します🙇♀️とても、続きが気になるのでよろしくお願いします。m(_ _)m (2023年4月13日 13時) (レス) @page41 id: b2ea47ad96 (このIDを非表示/違反報告)
macaron - いつ見ても面白いです！！！更新は遅くてもいいので頑張ってください (2023年3月11日 0時) (レス) @page41 id: bd43d76e72 (このIDを非表示/違反報告)
かとうのすけ。(プロフ) - めっちゃこの作品📕大好きです♥️✨これからも応援します✴✋️ (2023年1月21日 22時) (レス) @page41 id: b6fe45c711 (このIDを非表示/違反報告)
ひなんぐ(プロフ) - このシリーズ大好きです！応援しています🥰 (2022年11月11日 10時) (レス) id: 992b5ebd96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：戯言。 | 作成日時：2022年2月8日 13時
