Per mare per terram -アズカバンの囚人- (ページ7)

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７.魔法生物飼育学② ページ7

ｸﾙﾙｯ

すると、バックビークは
前脚を少し折り、ハリーにお辞儀し返した

「良い子だ、バックビーク」
その様子を見てハグリッドは喜ぶ

「ええぞ、ハリーやったな
今度は嘴に触ってみろ」
そう言い、ハリーを更に近づけるハグリッド

「ゆっくり…そう、ゆっくりだぞハリー」
ハリーはバックビークの嘴に触れる事に成功した

ﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

他の生徒達から拍手が上がる

「背中に乗せてくれると思うぞ」
そう言い、ハグリッドは
ハリーをバックビークの背中へと乗せる

「ちょっと…あぁ…」
ハリーは突然の事に驚くが、初めての感覚に感動する

「羽根を引っこ抜かない様にな」
そう注意し、バックビークのお尻を叩くハグリッド

ｸﾞﾜｧｯ

するとバックビークはハリーを乗せたまま
駆け足になり、そのままスピードを上げていき
羽を広げ、大空へと舞い上がっていく

ﾋﾟｰ
ｼｭﾀｯｯ

そして、ハグリッドが口笛を鳴らすと元に戻って来た

「よくやったぞハリー！」
ハグリッドはハリーをバックビークから降ろす
他の生徒達から大歓声が起こる

「俺の初日はどうだ」
「最高だよ」
ハグリッドとハリーは楽しそうに会話をする

ｻﾞｯ

「何だよこいつら全然危険じゃないな」
そう言って生徒達をかき分け出てくるドラコ

ｸﾞﾜｧｯ

そして、ウィザウィングスの頭を触ろうとした
その瞬間、ウィザウィングスはドラコに襲い掛かる

ﾀﾞｯ

『ドラコｯ！』
遅れてやって来たクロウが焦った表情をしているのが見える

ｶﾞｯｯ

次の瞬間、ドラコは大きな前脚で蹴られてしまう

「ｯ…」
急いで右腕で受身を取るが、右腕に大きな傷を負うドラコ

周りの生徒達はその光景にパニックを起こしてしまう

ｸﾞﾜｧｯ
ﾊﾞｯ

『ウィザウィングス、やめなさい』
再度襲い掛かろうとするウィザウィングスを宥めるクロウ

ｽｯ

『そう、良い子ね…』
ウィザウィングスはクロウを認識すると
すぐに大人しくなり、頭を擦り寄せている

ｶﾞﾔｶﾞﾔ

「クロウ！何があった！」
ハグリッドが生徒をかき分け、遅れてやって来る
後ろからハリー、ロン、ハーマイオニーも歩いて来る

『ハグリッド先生、遅れてすみません。
お話は後でしましょう、まずはドラコを医務室へ』
「あぁ、俺が先生だもんな、分かった…」
クロウはハグリッドに遅れて来た事を謝り、
怪我をしているドラコを医務室へ連れて行く様、頼む

「ドラコ大丈夫かしら…」
パンジーはドラコを見送り、そう呟いた―