45.導く者 ページ45
クロウとハリーが校長室の前へと着くと
そこには既にダンブルドア校長が立っていた―
ﾊﾞｯ
『すみません…私のミスです』
クロウは頭を深く下げる
その表情は悔しさと悲しさに満ち溢れていた
「クロウ、頭を上げなさい」
2人共、中で話を聞こう、と校長は案内する
ｶﾁｬ
ミルクティーを2人に出し、ソファに座る様に促す校長
「ダンブルドア先生、クロウは何も悪く無いんです」
ハリーは自分の我儘を聞いてくれただけなのだと、校長に話す
「ハリー、わしはクロウが
とても気高い行いをしたと思っておる」
その言葉に疑問を浮かべる2人
『でも、ダンブルドア先生、私は…
ルーピン先生に対し、傷つく事を言ってしまった挙句
悪魔の護りまで使ってしまいました…
それに、ペティグリューを逃し
ブラックの幇助行為も行いました』
眉を下げ、申し訳無さそうに自白するクロウ
「ルーピン先生は分かってくれるじゃろうて
後で直接謝りに行けば良い
君の行動は皆を護ったのじゃ」
実に気高く勇気のある行動じゃったぞ、と
校長はクロウに笑い掛ける
『ｯ…お褒め頂き光栄です…』
クロウは責任感に押し潰されそうになってしまっていた
肩の荷をやっと下ろすことが出来たのだった
「それとな2人とも、この件は秘密じゃぞ」
ペティグリューもブラックも逃走した、それだけじゃ
と悪戯っ子の様な顔をする校長を見て、2人も笑う
「ハリー、ちょっとクロウと話がしたいから
先に寮へ帰っててくれるか」
「はい、ダンブルドア先生」
そう言われ、ハリーは校長室を後にする―
『何かお話でしょうか…』
クロウは少し不安そうに問い掛ける
「今回もまた、君に沢山助けてもらったの…
クロウ、感謝しとるよ」
そう言いつつ、表情は凄く申し訳なさそうな校長
『私は私の大切な人達を最善の方法で救いたいです
なので、これからも精進致します』
そう言い、微笑むクロウ
ﾎﾟﾝｯ
「これからも君の正しい選択に沢山救われるであろうな」
校長は優しくクロウの頭を撫でた
まるで、これからもよろしく、という様に―
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作者名：戯言。 | 作成日時：2021年12月20日 21時
