48.悪魔の護り ページ48
夏期休暇中のある日―
「じゃあ始めようか」
クロノスはここ2年のクロウに起きた事を踏まえ、
休暇中、無理のない程度に教えようとしていたのだ
『はい、お父様。
今日は何を教えてくださるのですか？』
クロウはこの時間が好きである
自分自身で試してみる事はできないが
父の魔法が見れる機会であり、
難しい呪文を教えてもらえるからだ
「まずはやってみせたほうが早いね
“プロテゴ・ディアボリカ”」
クロノスがそう唱えると彼の周りに青い炎が円形状に現れる
『⁉︎』
突然の事に驚くクロウ
「クロウおいで」
『でも、お父様ｯ…』
「大丈夫だよ、ほら」
そう言われ、炎の中にいるクロノスの元へと
行く為に炎の中へと入るクロウ
するとその炎はクロウを燃やす事は無く、中に入る事ができた
「不思議だろう？
これはね、悪魔の護りって呼ばれる呪文で
闇の魔術であり、防御呪文でもある特殊なものなんだよ」
『え…？』
父から教えてもらってきた呪文で
闇の魔術のものは初めてで少し驚きを隠せないクロウ
両親共に博識である事は知っているが、
闇の魔術にも精通しているのは知らなかったのだ
「彼が復活するかもしれない、そしたら
彼や死喰い人達は闇の魔術を使ってくるだろう
その時に対処を考える術として勉強する事は大事なんだよ」
悪用したり、執着してはダメだけどね、とクロノスは言う
『はい、お父様』
闇の魔術に関しても書籍を読んでみよう、と思ったクロウ
「今私たちを囲っている青い炎を出す呪文なんだけど
この炎は術者に忠実な者は中に入れて
術者と合流し、護られるけれど
そうじゃない者は炎に触れた瞬間に燃えて灰になる。
範囲を広げたり、
こうして炎を直接操り、使う事も出来るんだ」
そう説明しながらクロノスが杖を振ると
炎の中から天馬が現れる
「でも、注意点と守って欲しい事があるんだ」
そう言い、囲っている炎を消してクロウと向き合うクロノス
「まず、注意点
この魔法は制御が難しく、更に強力な魔法だから
自分自身の実力をきちんと理解した上で使うこと。
それと守って欲しい事、分かるね？クロウ」
『はい、お父様
破壊する為では無く、護る為に使う事。ですね』
真っ直ぐ迷い無い目でそう答えるクロウ
「そう、流石だ。クロウ」
誇らしいぞ、と微笑みクロウの頭を撫でるクロノス
『自分自身を傲る事なく、精進致します』
「あまり無理しない様にするんだぞ」
クロノスは勿論です、と笑うクロウを暖かい目で見る―
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kurou(プロフ) - みのさん» コメントありがとうございます。私の認識として未婚女性や小さい女の子はMissで、既婚女性はMs認識だったのでそうさせて頂いております。読み難かったり、キャラ設定的に可笑しければご指摘下さい…御了承していただけたら嬉しいです🙇🏻♂️ (2022年1月8日 15時) (
レス) id: 9eb87bac7a (このIDを非表示/違反報告)
みの - Miss じゃなくて Ms ですよ (2022年1月8日 14時) (レス) @page3 id: 3fa2f8469e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：戯言。 | 作成日時：2021年12月12日 19時
