34.横顔 ドラコside ページ34
ｶﾞﾔｶﾞﾔ
今日が休日だからか、スリザリン寮の談話室は賑わっている
「おい、クロウはどこにいる」
いつもクロウと一緒にいるパンジーとアミーが
二人だけでいたのが不思議で思わず問い掛ける
「クロウなら調べ物があるって図書室に行ったわ」
「ランチまでには戻ってくると思うよ？
午後から勉強教えてくれるって言ってたもん」
パンジーとアミーは居場所を教えてくれた
「そうか、礼を言う」
2人に礼を伝え、僕は寮を後にする
図書室―
真剣な表情で予習をするクロウを見つけた
ｽﾄﾝｯ
「(随分と真剣にやっているな…)」
僕が隣に座っても全く気付く様子がない
ｽｯ
「(相変わらず綺麗な目だな
それに髪飾り、毎日付けてくれてるんだな)」
髪を耳にかけ、露わになっている横顔を頬杖ついて眺める
綺麗な黒髪には毎日同じ髪飾りがつけられている
ﾊﾟﾁｯ
『わっ、ドラコ！声かけてくれれば良かったのに』
こっちにやっと気付いたのか、僕と目が合うと
さっきの真剣な表情とは違う、笑顔を向けてくる
「真剣にやってたから」
中断させるのも悪いだろ、と肩をすくめるが
真剣な横顔を眺めるのも悪くはなかったな、と少し後悔する
『まぁ、それもそうね』
ｸｽﾘと笑うクロウ
「何の予習してるんだ？」
僕は開かれている参考書を覗き込む
『天文学の予習よ、見てここ』
クロウはそう言い、目線を参考書へ移す
そこには星座のドラコについて記されていた
『ドラコの星』
クロウはにこにこと嬉しそうに言う
彼女は本当によく笑う、見てるこっちまで笑顔になる程に
「ふっウィーズリーには笑われたがな」
僕はそんな彼女に皮肉を言う
『私、ウィーズリーに怒ってるわ』
「何でだ？」
珍しくムッとしているクロウに少し驚く
『聞き慣れないってだけで笑うなんて
こんなに素敵な名前なのに』
彼女が僕の為に怒っているのを見て
僕は何故だか少し、嬉しく感じた
「クロウには敵わないな」
僕は怒った表情の彼女を見て笑い掛ける
本心だ、僕は彼女に敵わない
『？』
僕が言った言葉が理解出来なかったのか、首を傾げるクロウ
「僕も一緒に予習しても良いか？」
『えぇ、勿論よ』
嬉しそうに返事をするクロウ
僕はまだこの暖かい感情の正体を知らなかった―
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kurou(プロフ) - 飴雨さん» いえ、こちらこそありがとうございます🙇🏻♂️そのお言葉を励みにがんばります🙏 (2022年3月23日 10時) (
レス) id: 9eb87bac7a (このIDを非表示/違反報告)
飴雨(プロフ) - kurouさん» そうだったんですか！謎が解けてスッキリしました！😁この作品凄く好きなので更新楽しみにしてますね！👍 (2022年3月22日 21時) (レス) id: 0e72c87bbe (このIDを非表示/違反報告)
kurou(プロフ) - 飴雨さん» お褒めの御言葉光栄です🙏敬称についてなのですが、私の中で未婚女性や少女はMiss.〇〇認識でして、そうさせていただいていました。お気に召されなかった様でしたら申し訳ありません… (2022年3月21日 7時) (レス) id: 9eb87bac7a (このIDを非表示/違反報告)
飴雨(プロフ) - すごく文が分かりやすくて面白かったです！少し気になったんですけど女性の敬称は〔miss.〇〇〕ではなくMs.〇〇だと思います！😯 (2022年3月21日 0時) (レス) @page22 id: 0e72c87bbe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：戯言。 | 作成日時：2021年12月4日 15時
