episode509 ページ10
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貴「もう安静にしてなきゃダメじゃない」
仰向けに寝転ぶ私の目の前にリヴァイの顔がある。
貴「傷口が開くわ。寝てなきゃ」
リヴァイ「………」
貴「リヴァイ？」
リヴァイはただ私を見つめていた。
やめてよ…リヴァイ……
あなたのそんな顔見たくないよ…ｯ
貴「ｯ………」
リヴァイ「……」
そんな…寂しい顔しないでよ……全く。
私はリヴァイの頬に手を触れた。
貴「私の望みは…昔から変わらない。
それが叶う代償として私が死ぬなら、私はそれでいい」
リヴァイ「………」
貴「…私はいつも夢を見ることが怖かった。
私だけ生きてることが許せなくて…だから眠ることを避けてきたの。
…でも、隣であなたの寝顔を見ているのは楽しかったわ。
私と再開するまで、あなたずっと椅子に座って寝てたんですってね
それじゃあしっかり寝れないって昔、話したのにね。
これからは…ちゃんとベッドで寝るのよ、リヴァイ。
あなたももう、身体が限界になるわ」
ﾄﾞｻｯ＿＿
リヴァイが私の横に倒れた。
片腕で顔を隠しているせいで…表情が見えない。
貴「包帯、巻き直すわね」
リヴァイ「……」
私はリヴァイの右腕を掴んで、綺麗な包帯で巻き直す。
人差し指と中指を失ってる…もう、立体機動装置を使っても十分に戦うことなんて出来ないでしょうね。
ブレードを握ることさえ…難しいかもしれない…
でもあなたは頑固だから…私の言うことなんて聞かないんでしょ
貴「顔の包帯も巻き直すわ、手を退けて？リヴァイ」
貴「ねえ、リヴァイってば…
………ふふっ…酷い顔…あなたらしくないわね」
リヴァイ「…うるせぇ」
リヴァイの手をどかして、無理やりこちらを向けると
彼は涙を流していた。
貴「……リヴァイ……」
リヴァイ「…………分かってる」
貴「………」
リヴァイ「……それがお前の望みなら…
だが…受け入れられると思うか……お前を二度も失うなら俺は…」
私はリヴァイを抱きしめた。
リヴァイ「お前の夢が、俺の夢だ……
俺はお前が笑っていられるならどんな事でも許せる…」
貴「…嘘、許せないんでしょ？」
リヴァイ「……違う」
貴「……私が死ぬことを許す自分が、許せないんでしょ…」
リヴァイ「………」
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作者名：猫まる | 作者ホームページ：
作成日時：2024年1月19日 11時
