episode519 ページ20
Aside
貴「ふふっ」
我ながら良いことを言った気がするわ。
と思いながら船で待つリヴァイの所へ向かった。
ハンジ「？何やら楽しそうだねA」
貴「ハンジさん。ちょっとおばあちゃんとしてジャンにアドバイスしてきたんですよ」
ハンジ「アドバイス？君が？一体どんなアドバイスなんだい」
貴「恋愛ですよ、私この中では唯一の恋人持ちですもの」
ハンジ「ﾊﾊﾊｯ、ちょっとさすがにAが恋愛のアドバイスって…w」
貴「笑うなんて酷いですよ、ハンジさん…」
ハンジ「ごめんごめんw君とリヴァイもうぶうぶな恋愛じゃないか、と思ってね」
貴「…そんなことないです…」
ハンジ「ﾊﾊｯ、冗談だよ」
ハンジ「巨人ってさ…」
ハンジさんは私の隣を歩きながら、巨人についてを語り始めた。
巨人にもなったことないのに、ハンジさんやエルヴィン団長の仮説はよく当たる。
本当に巨人のこちらの身としては、いつも楽しませてもらってた。
私が牢に居た時は、ハンジさんは私の身体に繰り返し刃を入れながら
リヴァイの話をしてくれた。
調査兵団に入ったばかりの時は、言うことは聞かないし、目付き怖いし、とか。
でも、初めての壁外調査で地下街からの友達を失って…
そこからエルヴィンを慕うようになったって話も。
ハンジ「初めて巨人になった時、何を感じたの？？」
貴「そうですね…力がみなぎってきて、なんでも出来る気がしたかもしれません」
ハンジ「他には？あーほら！熱い、とか感覚的なもの！」
貴「全身が熱くなってたかもしれません…今となっては何も感じませんが」
ハンジ「何も感じなくなったのは、その実験のせい？」
貴「いえ、それは……ただ痛みに慣れてしまったからだと思います」
ハンジ「そっか。それほど君は長い間戦ってきたんだもんね」
頑張った頑張った、と私の頭をわしゃわしゃ撫でて笑うハンジさんは
まるで昔のリシェのようだった。
強くて優しくて、仲間想いで探究心がある人。
たくましい、そんな言葉が似合う人。
貴「あのハンジさん」
ハンジ「なに？」
貴「この戦いが終わったら私、リヴァイから名前を貰うことになりました」
ハンジ「やっとか！でも今どうして私にそれを？」
貴「ハンジさんにどうしても証人になって頂きたくて」
ハンジ「！！…いいの？！」
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作者名：猫まる | 作者ホームページ：
作成日時：2024年1月19日 11時
