episode518 ジャンside ページ19
ジャンside
お前が死んだら失うものが大きい気がした。
お前が友達を守るために巨人を生み出して、
平和を信じて戦って
裏切られて
怒りと悲しみに支配されながらも、人類が全滅することで平和を願った。
自分が死ぬ事で世界が救われると願った。
友達が救われると願った。
話を聞く前も後も…お前の存在はこの世界にとって大きいもんで
中心にあるような気がした。
そんな、でかい責任を背負うお前に報われて欲しい…
お前が死んだあとの世界に空いた穴を埋められるか分からない。
だけど、お前が安心して、笑って逝けるように話そうと思った……
はずなんだが……。
結局俺はお前に励まされた。
貴「そんなジャンに、2000歳を越えたおばあちゃんからアドバイス」
ジャン「……」
貴「伝えなさい、ちゃんと。
全部受け止めてやるって」
ジャン「！」
俺はずっと…片思いのままでいいと思ってた。
想ってる相手には想ってる奴がいて、俺はそこに入る隙はないから。
このままでいいと思い続けた。
だが今…あいつは…………
貴「きっと彼女は先に進むのが怖くなるはず」
ジャン「なんでそう思うんだ？」
貴「ふふっ…私はそうだったからよ。
リヴァイとこの先一緒にいるのが怖かったの…だから、逃げようとしてたわ
でも彼は、頑固で諦めも悪くて…それに私の全てを受け入れてくれるって言うのよ
つい心動かされちゃったわ」
ジャン「……」
貴「幸せの形は1つじゃないわ。
それに…人の幸せを願うのもいいけど、自分の幸せも叶えなさいよ」
Aはそう言って笑顔を見せると、船の方に足を向けた。
途中、コニーにちょっかい出して追いかけられたりしてたけど…
船の前に着くともう一度ふりかえって、俺の方を見て何かを確信したようにまた笑った。
貴「ジャン！私が死んだ後もそうやってジッとしてるなら、そのお尻蹴っ飛ばすわよ〜」
ムカつくな、あいつ。
でも、…お前の言葉は説得力あるぜ、流石2000歳越えのおばあちゃんだ。
コニー「お前らなんの話ししてたんだよ？」
ライナー「つか、尻蹴るってなんだ」
ジャン「なんでもねーよ！お前はAに何ちょっかいかけられてあそんでんだよ！」
コニー「いきなりあいつが頭触ってくんだよ！」
ライナー「わざわざジャンプしてでも触りたかったのか…可愛いな」
ジャン「うるせぇよライナー」
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作者名：猫まる | 作者ホームページ：
作成日時：2024年1月19日 11時
