episode514 アルミンside ページ15
アルミンside
アニ「なんであんたが…死ななきゃいけないんだよｯ…！
他のやつじゃダメだったの…？」
貴「………」
アニ「まだ……あんたに死んで欲しくない…ｯ」
震える声で泣くアニの言葉一つ一つをAは受け止めるように包み込んだ。
アニ「どうして、あんたは…自分勝手に生きられないの…？私を見て学びなよ……ｯ
あんたの望みって奴は…私には理解できない…
私だったらとっくに逃げて…目をつぶってる。
でも…あんたは真逆………あんたは目をつぶる所か、目を合わせてこう言うんだろｯ
"私が助けてあげる"って…私たちを壁の外で助けたみたいに 」
アルミン「……」
アニ「生きたいとか、死にたいとか…あんたにはなんだっていいんだよね…
あんたにとって大事なのは…今を生きる人達が幸せであること、なんでしょ…」
貴「……えぇ」
アニ「…ｯ…あんたが生きてなきゃ幸せだって思えない奴だっているんだよ…」
貴「アニ……ｯ」
アニ「…分かってる…それがあんたなんだって…
元々自分のことなんか秤に入れてない奴だって…知ってる。
だから言うだけ言わせて…
あんたが死んでも、私はあんたを信じ続けるよA
この繋がりは…絶対切らないから」
アニにとってAは自分に無いものを持っている存在だったのかもしれない。
少し羨ましいと思った…もっと早く出会っていたら、争いのない世界で出会っていたらきっと2人は、親友と呼べるくらい、強く繋がっていたんだと思う。
そんなAに抱きしめられるアニの背中を見つめていると
Aが僕の顔を見て微笑んだ。
貴「私、本当に…生きてて良かったと思うわ」
アルミン「……」
貴「あなたたちと出会えた事も、あなたたちと過ごした時間も…すごく特別なものばかり。
ありがとう」
僕たちもだよ。
Aが居てくれたおかげで、僕たちは強くなれた。
…本当ならもっと君と過ごしていたいけど、君が決めたことに異論を唱える気は無い。
アニ「……あんたを忘れないから」
アルミン「…僕も、君のことは忘れない」
貴「ふふっ…本当にありがとう」
ハンジ「おーい、そろそろ着くよー！」
貴「あ、そうだわ。アルミン」
ハンジさんの声に立ち上がると、Aは僕の耳元でこう言った。
貴「アニのこと悲しませたら許さないわよ」
アルミン「ｯ/////」
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作者名：猫まる | 作者ホームページ：
作成日時：2024年1月19日 11時
