episode511 ページ12
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リヴァイ「…俺には、お前の願いを叶えようとしたのは立派な兵士だからじゃねえように思えるが」
貴「？どういうことよ？」
リヴァイ「……お前、死んだ全てのユミルの民と繋がれるらしいじゃねえか。聞いてみたらどうだ」
貴「今それは出来ないのよ。それにリシェはきっと教えてくれないわ」
リヴァイ「なぜそう言える」
貴「私の勘よ」
リヴァイ「ソイツも鈍いやつに想いを寄せちまったな…」
貴「…まさか、そんなわけないでしょ？
私は鈍くないわ。昔なんてユミルとテレスの恋の相談だって聞いてたのよ」
リヴァイ「お前は……いつもどこかへ行ってしまう」
貴「………」
私はリヴァイの顔に包帯を巻く手を止めた。
リヴァイ「…一緒に生きたいと…願う度、お前はそれを拒むようにどこかへ行ってしまう」
貴「ｯｯ……」
リヴァイ「……お前はそういう奴だ、今も俺から離れようとしている」
貴「…リヴァイｯ…」
リヴァイ「…A、お前は優しすぎる。それはお前の長所であり短所だ。
誰かのためにと動いちまう…
お前以上のお人好しはこの世には居ないだろうな」
貴「…そんなこと…」
リヴァイ「…お前を取り巻く環境がお前をそうさせたんじゃねえ…、お前はきっと生まれた時からそうなんだ。
自分より他人を想っちまう…誰にでも平等なんだ…
だから、重要な人の想いにも気づけない…特に自分に向けられた恋心ってやつには」
貴「……」
リヴァイ「……俺は唯一、その恋心ってやつに気付かせた1人だからな。お前のことはなんでも分かるつもりだ」
リヴァイの顔がグッと私に近づく。
そして、彼の唇が私の唇と重なり…再び彼の目からしょっぱい雫がこぼれ落ちた。
リヴァイ「お前が死んでも…俺はお前を求め続ける。
お前がまた生まれ変わるなら、俺が見つけて思い出させてやる。
A…お前の全部を俺は受け入れる。
お前の夢は何度でも俺が叶えてやる。
約束したはずだ」
貴「ｯ……」
…ウォールマリア奪還作戦の前日…
彼に言われたことを思い出した。
リヴァイ「…俺とお前で夫婦になる」
貴「ｯｯ……(涙」
リヴァイ「それもお前の夢だろう」
貴「ｯ…リヴァイｯ…(涙」
リヴァイ「全てが終わったら…お前にアッカーマンの名をくれてやる
だから、もう泣くんじゃねえよA 」
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作者名：猫まる | 作者ホームページ：
作成日時：2024年1月19日 11時
