9th 彼女は傍観者【進撃の巨人】 (ページ2)

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直後、

ﾄﾞｫｵｵｵｵﾝｯ＿ﾄﾞｫｵｵｵｵﾝｯ＿！！

2つの雷が落ちる。

女型の巨人と鎧の巨人が姿を現した。

オニャン「やっぱりダメなのか…ｯなぜこうなるんだｯ！」

イェレナ「…人から暴力は奪えない、ですよね？兵長」

リヴァイ「………」

貴「…起きてたの、リヴァイ」

リヴァイは何も言わず、私の方を見つめていた。

ここで…アルミン達が負けたら…私はフロックたちの手に堕ちて、この島の真の女王になる。

ヒストリアは、私の下で島を統治することになるでしょうね。

そういえば…エレンとヒストリアは前に何を話していたのかしら？

力を失う前に座標から盗み聞きでもしてれば良かったわ。

ﾄﾞｫｵｯ！！！！

ﾊﾞﾝｯﾊﾞﾝｯ！！！！

港で雷槍や銃が乱射され、巨人たちやミカサが対抗する。

女型と鎧によって、向かった兵士達が潰され、海へ投げ飛ばされていく。

貴「全く悲惨な光景ね…」

一方その頃…

アズマビト一行と地下に逃げたハンジらは…

ハンジ「今…なんて…」

アズマビト「で、ですから…通常飛行艇を飛ばすための整備工程に一日を要します…十分な設備さえあれば、半日で飛ばせてみせますが」

マガト「半日…だと？それまでここを敵から守り続けろというのか。敵はいくらでも増援を送ってくるぞ。

数時間しか持たない巨人の力でその港を制圧し続けることなど…

くっ…A・フリッツの力さえあれば…」

ハンジ「…Aはやはり無理だったんだ、そうでなければ…私たちは隠れることなんてないんだから。

……間に合わなかったんだ…地ならしの進行速度は、馬の駆け足よりも早いくらいだった。

それも障害物を無視して進むから半日もあれば、巨人が上陸した海岸から600キロは被害に…ｯ
全ての大陸を踏みつぶすには4日、かかるだろう…」

キヨミ「！…」

ハンジ「最善の手でエレンを止められたとしても…レベリオはすでに…間に合わない」

ジャン「！！……クソｯ」

ジャンは拳を握り、あの日のことを思い出していた。

初めて島の外に出て、同期で飲んだ日のことを。

＿貴「みぃ〜んなこれで家族よぉ〜！世界はこれで平和だねぇ〜〜！」

彼らに酒を振舞ってくれたあの集落もすでに巨人の足元かもしれない。

戻りたいと何度も願ったあの楽しかった日も
一緒に踏み潰されたような感覚にさいなまれ

彼は顔をしかめた。