episode98 No side ページ49
＿王都では
調査兵団団長であるエルヴィン・スミスは殺人の容疑で出頭を命じられ、王都ミットラスにて尋問を受けていた。
エルヴィン・スミスはこれより王への謁見が決まり、
このままでは調査兵団解体へと向かってしまう現状をつきつけられていた。
しかし、彼の目から光が失われることはなかった。
「それで…エルヴィンからは何も出なかったのか？」
「あぁ、ニックがウォール教の司祭であることは知らなかった。ヒストリア・レイスという名前は本人の自己申告。その一点張りだ」
「ぬけぬけと…」
「まあよい。彼はもう籠の中の鳥だ、死を待つだけのな」
「それで、あの少女についてはどうなっている？」
「未だ見つかって居ない。調査兵団に居ることはわかっている…一部の兵士と逃亡しているだろう」
「エルヴィンもその少女が今どこにいるかは知らないと」
「厄介な…そのまま野放しにしておく訳には行かぬというのに」
「幸い、彼女はレイス教がどこにいるかは知らない。
彼女がその場所を見つけ出す前にこちらが手に入れるものを手に入れてしまえば、彼女は何も出来ないただの少女になるだけだ」
「そうだな、あの“悪魔”を鎮めるには時に任せるほか無い。
まあしかし…1度くらいは言い伝えられているその美貌とやらを拝みたいものだな」
兵士「…失礼します！間もなくエルヴィン・スミスが到着します！」
「わかった。すぐに行く」
「奴を死刑にさえすれば全ては戻通り。
壁の秘密は守られる、壁内の平和も守られる、永遠にな」
エルヴィンは王の前へと膝を着いた。
最後の審判が行われる。
エルヴィン「調査兵団を失うということは、人類の矛を失うということを意味します。迫り来る敵から身を守るのは盾では無く、脅威を排除する矛です。
たとえば今この瞬間、ウォールローゼが破られたとします。
ウォールローゼの住民を再びウォールシーナに避難させると先日の避難のように食料はもちません
瞬く間に住人のほとんどが生存競争を強いられる事になるでしょう
ウォールローゼとシーナ、二分した人類による内戦を意味します。
よしんば、壁を被られないにしろ、すでに食料不足はウォールローゼで慢性化しています。
ウォールシーナの壁を被るのは巨人では無くウォールローゼの住人である可能性はゼロではありません」
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猫まる(プロフ) - 龍亜さん» そう言って貰えてめちゃ嬉しいですっ！ばんばん更新させて貰いますっ！ (11月26日 6時) (
レス) id: 29c4ef9e1d (このIDを非表示/違反報告)
龍亜(プロフ) - 楽しく読ませてもらってます。次の更新も楽しみにしています。(๑>◡<๑) (11月23日 21時) (レス) id: 3f328260d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫まる | 作者ホームページ：
作成日時：2023年11月22日 6時
