それでも･･･｡【竈門炭治郎】【現パロ】

みっつ。 ページ5

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(ふわふわ)

(ふわふわ)




ここはどこ？
和室？私の部屋、洋室だったよね？


『･･･、』






｢A？こんな所にいたら風邪引くぞ？｣

『ッ？！？！』


市松模様の羽織が私の肩にかかる



どうしてここに炭･･･竈門さんが居るの？



･･･、嗚呼そっか、

そうなんだね。
これは夢なんだね。


『ッ･･･』


もう、貴方の隣は私じゃないのに
なんて、図々しいんだろ。




｢どうしたんだ？悲しい、
辛い匂い、それに我慢してる匂いも･･･、｣

『ねぇ、炭治郎･･･』

｢(ｸｽｯ)、悪い夢でも見たか？｣




ねぇ、ねぇ炭治郎。

最低な私でも、愛して欲しいの。

そう思う醜い私を、貴方は
･･･炭治郎は、受け止めてくれますか？



『辛い、無理だよ、私、私ね、
耐えられないの。

息をするだけで苦しいの。

何処の誰より、貴方に言われる

｢嫌い｣

が一番心が痛くなるの。』

｢･･･俺はAを愛している！
来世でも、永遠に変わらないことだ！｣



･･･違う、違うよ、炭治郎。

永遠なんて存在しないの。
来世でなんて、記憶がなかったら意味ないの。



『駄目なの、それじゃ駄目なの･･･
ねぇ、炭治郎、嫌わないで

私、最低で、汚くて、可愛げ無いけど
それでも愛してるの

炭治郎を、誰より愛してるの

ねぇ、たんじ──』



(ﾁｭｯ)



炭治郎の手が頬に当てられる。
優しくて、大きい手。

愛しい人の手。


『･･･ぁ、』

｢Aは世界一可愛い素敵な人だ。

俺は誓ったんだ。生涯かけて
Aを幸せにする、と。

確かに、永遠なんて無いのかもしれない。
来世でなんて、覚えていないかもしれない。

それでも、俺はAを愛している。
この事実は変わらない。

俺はAの夫で、Aは俺の自慢の妻だ。｣

『･･･、炭治郎』




視界が霞んで、ふわふわする。

嗚呼、覚めて欲しくないなぁ、
ずっと一緒に居たいなぁ。






『あい、してるよ、』

(ﾁｭｯ)

自分からするのは、少し恥ずかしいけど
ずっと、寂しかったから



｢今日は甘えんぼさんなんだな。｣


──ｷﾞｭｯ


暖かい･･･安心する



｢安心してくれ、俺はここにいる。

･･･、A｣

『なぁに？』

｢愛してるぞ。A、愛してる。｣

『わたし、も･･･』

｢このまま、眠りなさい｣





ああ、やめて。さめないで、
炭治郎、炭治郎、行かないで･･･。





─ﾊﾟﾁｯ

『･･･あ、』








もう、あの炭治郎は、いない──


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