不登校なあの子は【ツイステ】 (ページ3)

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貴方視点

『で、何の用かな？』

「少し外で話さないかい？」

『えー』

分かりやすく嫌そうにすると赤髪の彼は眉をしかめた。

まあでも一通り本は読んだからな、外も暗いし今日はこのくらいにしておこう。

そう思った僕は再び口を開く

『うん。いいよ、少しお話しようか』

そう言って本を仕舞い赤髪の彼に手を差し伸べた

・

・

「キミ、本当はオンボロ寮ではなくハーツラビュル寮に入るはずだったのだろう？」

学園長がそう言っていたんだ。

と言葉を補いながら話を始めた赤髪の彼。

『そうだよ』

「何故、辞退したんだい？」

責めるような視線を僕に向ける彼。

確かに僕はあの日、闇の鏡とやらに名前を告げるとハーツラビュル寮が相応しいと言われた。

だがしかし、

僕がどこで何をしようが、君には一ミリも関係ないというのに

なぜ人間という生き物はすぐに他人を責めたがるのかな。

『ユウと僕は同郷でしょ？一緒にいた方が何かと安心出来ると思って』

ニッコリと微笑みながらそう言い放つ

まあ勿論嘘だけど(え)

ただ規律とかに縛られたくなかったんだよね〜
折角異世界に来たんだし、自由に生きたいじゃん？

「確かにそうだが…キミは男だろう…？」

『ふっ』

「！な、なぜ笑うんだい？！」

斜め上の言葉に無意識に笑みがこぼれた。

ああ、でも…

『僕は自分を男だと明言した記憶はないんだけど』

気になるよねぇ？

一体誰が僕を男だと言い始めたのか……、

確証もない噂に踊らされるほど滑稽なものはないのに。

「学園長が、君は男だと。」

『えっ？！』

もしかして学園長の目は節穴なの………？？？

仕事はしないし人の性別は間違えるし、学園長ってばろくなことしかしないよね。挙句の果ていざって時は知らんぷりしちゃうし。

放任主義の方が僕は楽だけどね、

ユウがいるからにはちゃんと面倒を見てもらわないと。

『まあ性別なんてどうでもいいや。それより君、リドルくんだっけ？』

「名前、覚えていたんだね……」

『うんうん。ユウが君の話を良くするからねぇ』

まあ兎に角！

『お話はそれだけ？ならもう帰るね！』

時間は有限だからね、有意義なものにしないと。