｛探偵チームKZ事件ノート｝短編集

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10年後









「砂原さんお届けものです」



そう言われて 渡されたのは
1つの手紙だった

懐かしいあの字で

“砂原翔 様”って書いてある









白い封筒の封を開ける

中から出てきたのは手紙と写真
…それと 新聞の記事が2枚





“お元気ですか？
私は変わらずやっています。

砂原に報告があります。

1つ目は KZがまた 新聞，テレビに出たことです。
今回の事件は 連続殺人事件
犯人はまさかの80歳男性！
詳しいことは 同封した新聞記事を見てね。


2つ目は 私は結婚することになりました。
大学で知り合った 友達なの。
名字は 『柊』 に変わりました。
恥ずかしいけど 新聞にも載ったので
これも同封します。





私は今，幸せです。
KZのみんなと一緒に活動できる。
結婚もできた。
毎日が充実しています。



砂原にはまだまだ辛いことがあるかもしれない。
けど絶対諦めないで！
辛くなったら手紙を書いて。
いつでもこっちに来ていいから。

どんなに辛いことがあっても
絶対 幸せなことが待ってるから。


これからも頑張ってね



立花彩”







写真はKZの全員の写真
誰もが笑顔，幸せそうだ


新聞記事には
『探偵チームKZ 連続殺人事件 解決！』

『探偵チームKZ 立花が結婚！』

の2つだった







「…幸せそうで良かった」


あーあ立花 結婚しちまったのか…




「ちぇっ…」
今度 日本に戻った時，また告るつもりだったのに







10年前…だったっけな

あの短冊の願いが叶ったのかな









“鶸色の短冊”編 終わり

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